私はこの住宅を推進いたします。
1)地震に対する安全性を増す。
長期優良住宅は、現行の建築基準法の1.25倍の強度を保持します。(耐震等級2)、当然、その上の1.5倍の強度(耐震等級3)も、私はお勧めしています。(構造計算も当方で行います。)
2)建物のメンテナンスを容易にする。
建物の中でも、水廻りは日々使用するものですから、長いスパンでの劣化も否めません。ですからメンテナンスを容易にしておくことが重要なカギとなります。
3)定期的な維持管理とメンテナンスの記録を残す。
「水廻りの補修をしたのは、確か2~3年まえだったような・・・?」いいえ、記録を残しておくことで、正確な管理が行えます。実は、2~3年前と思っていても、5年以上経っているなんて、よくあることなのです。
少し先の「省エネ」住宅で、エネルギー使用量を抑える。
現行の省エネ住宅のより進んだ断熱住宅です。住んでいる場所に合わせた断熱性能で建物を包み、遮熱性能を備えたサッシを配備し、照明や暖冷房、それに水も無駄にしない設備機器等を、選択しながら備えることで、環境負荷を抑制していきます。(木造住宅であることも重要な要素です。)
住宅の性能ばかり上げるのではなく、環境に対する負荷を抑える。
自動車に置き換えて考えてみましょう。「この車はV型6気筒250馬力のエンジンを積んでるんだ。だから、リッター3kmしか走らないんだ。」昔はこんな話していても、自慢になりましたが、現在は、される方自体少ないですし、誇れる話でもなくなりました。例えば、トヨタ・クラウンも、V型6気筒250馬力程の性能をもちながらも、リッター23km(ハイブリット車)走るとCMが流れています。性能を上げながらも環境に対する負荷は低くする事がこれから先に重要になっていますし、建築の評価基準として指針を示すツールが必要になります。
長期優良住宅で足りないものを補完する。
長期優良住宅は、住宅性能表示制度を簡略化していますので、重要な項目はほぼ網羅されていますが、1点だけ足りない事項があります。それは、「高齢者等への配慮」です。そう、よく貴方も耳にされる「バリアフリー」のことです。歳を重ね住み慣れた空間に、手摺が必要になったりしても下地がなくて取り付けられない。階段勾配が急だったり、曲がった時に一息つけない。せっかく永らく住むためのすまいを建てたはずなのに、考慮すらされていなかったら、何のための計画だったのか後悔することにもなりかねません。ですから、性能表示制度を使わないにしても、バリアフリー対応だけは採用すべきだと私は思います。
上に述べました通り、10年先、いやちょっと先を見越して対応しておくことが重要な意味を持っています。又、これを実現していくためには、私の様な設計事務所単独では行えません。同じ意志や先見性を持つ工務店や材料業者、其々が大切な役割を担っています。 その為に存在するグループが、「地域型住宅ブランド化事業」なのです。