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世界各地の珍しい場所に、何年かの時を経て再び訪れることがあります。
たとえば、アメリカのサンタフェには25年、ドイツのロマンチック街道には23年、南太平洋の孤島・イースター島には
9年、トンガ王国には8年、オーストラリアのカカドゥ国立公園には7年、マチュピチュには5年ぶりに2度訪れました。
2度目の訪問時の印象は、それぞれ共通しています。
ひとことで言えば、それは「自然が歳をとった」という印象です。
人に対しては、何年ぶりかに出会えば「歳をとった」という印象を抱きます。
それと同じような印象を、久しぶりに訪れる「自然」に感じてしまいます。

        


        


自然保護が声高に叫ばれていますが、世界中の自然は確実に荒廃していっていると思います。
何年かの時間をおいて再び訪れてみると、そのことを痛切に感じます。
「自然」が色褪せていっているというか、疲れているというか、「歳をとった」という印象は否めません。
わずか10年とか20年という時間の経過だけで自然の荒廃をこんなに感じるわけですから、自然保護はやはり
火急的な課題であると言わざるを得ません。


また、何年ぶりかに再訪問する「都市」に対しては、急激な人口増加を共通して感じます。
どの都市も、人の数がどんどん増えていっているという印象です。
人は、自然を荒廃させ、荒廃した自然を捨て都市に群がって移り住んでいる、という感じがしてなりません。

        


世界遺産がブームになって久しいです。
たぶんこれまでに100ヵ所近い世界遺産を訪れたと思います。
そんな中で私が思うことは、世界遺産にも格差があるな・・ということです。
「ほう、さすがこれは世界遺産」というものもあれば、「えっ、これが世界遺産?」と思ってしまうものもあります。


率直な印象でいえば、世界遺産には間違いなくランクがあるということです。
つまり、Aランクの世界遺産もあれば、Bランク、Cランクの世界遺産もあるということです。
それは、それぞれの世界遺産が持つスケールの格差だけではなく、訪れる観光客の数の差となっても
現れています。
カンボジアのアンコールワットのように連日観光客の長蛇の列ができる世界遺産もあれば、まったく人影も疎らな
世界遺産もあります。
2007年現在世界遺産は、文化遺産、自然遺産、複合遺産をあわせて、およそ830あるそうです。