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2005年8月、大型プラズマ・デモンストレーション映像の撮影のため、ブラジルを訪れました。
テーマは「The Wild Life in Brazil」・・。
世界遺産・イグアスの滝、雄大なアマゾンの風景、そしてそこに生息する動物たちが主な被写体です。
   
   







           

日本の23倍の面積を持つブラジルは、野生動物の宝庫です。
また、それぞれの野生動物は、政府の施策により手厚く保護されています。
しかし、厳しい監視の目を盗んで、密猟が横行しているのもブラジルの現実です。
身勝手な理由だけで希少動物を欲しがるマニアがいる限り、密猟がなくなることはないでしょう。

          







世界自然遺産に指定されているイグアスの滝は、ブラジルとアルゼンチンにまたがる巨大な瀑布です。
太陽の傾きにあわせて虹が移動していく、実に美しい光景です。
轟音を響かせ落ちる水量にはただただ圧倒されるばかりです。
水が絶えることなく流れ続けることがとても不思議です。







        

イグアスの滝は、空からの映像が最も迫力があり、
そのスケールを十分に伝えることができます。
この日の気温は4℃・・。上空の寒さは想像以上です。
真上から見るイグアスの滝は、とてつもない迫力でした。


        





            


アマゾンの熱帯雨林地帯へのベースとなる街は、
人口120万人の大都市=マナウスです。
ここでボートをチャーターし、アマゾンを上ります。






        

マナウスからボートで約3時間、アマゾン最初の宿泊地はアリアウ・アマゾン・タワーホテルです。
環境保護と観察をテーマとしたこのホテルは、自然との一体を具現化しています。
建物は実にユニークで、自然の素材を中心に樹上のホテルをイメージしてつくられています。
世界のセレブに人気のホテルで、かのビル・ゲイツもお気に入りとか・・。

       





  


アマゾンでの空撮は、カメラを機体の外に取り付ける
ノーズマウントタイプを使用しました。
機内からジョイスティックコントローラーでカメラを操作する、
ゲーム感覚の空撮です。









      


アリアウ・タワーからボートでさらに5時間・・。
そこはもう原始の世界です。
しかし、アマゾンの源流近くまでは、ここからまだ2日以上かかるそうです。







今回の大きな目的のひとつは、アマゾン流域に生息する昆虫の撮影です。


アマゾンには、珍しい昆虫が数多く生息しています。
保護の観点から昆虫の捕獲は当然禁止されており、
撮影は昆虫が生息している場所にこちらから赴き、
生態に影響を与えないことを条件に許可されます。

       

私たちは、無数に点在する中州のような小さな島のひとつに上陸し、
昆虫の撮影を敢行しました。
蝶を含め、昆虫たちの持つ鮮やかな色合いはとても神秘的です。
人間が暮らす場所からはるか遠く離れた原始の森の中に、
様々な昆虫たちの宇宙がありました。








昆虫の発見および学術的なサポートで協力いただいたのは、
フェルナンド博士です。
昆虫を探し求める博士の顔は、まるで少年のようでした。
若い男性はフェルナンド博士の助手・・彼もまた昆虫少年です。
女性はアマゾンを護るレンジャー・・不埒な密猟者を監視することが
彼女の主なミッションです。
通常銃を携行し、悪質な密猟者には発砲も辞さないという、
たくましく使命感にあふれた女性です。







ブラジル全体のコーディネートをお願いしたのは、ヒデユキ・ナガイ君とその奥さんのジュリエッタさん・・。
豊富な現地情報と細やかな気づかいがありがたく、私たち撮影スタッフにとっては頼れる存在です。





ボートの操船と、無人島滞在中に私たちの食事の世話をしてくれた
インディオのクルーです・・。
ピラルクやピラニアの珍しい料理をつくってくれました。






    

ブラジルの文化、経済の中心サンパウロは美しい街です。
日本人移民の歴史も約100年の時を刻んでいます。

    





今回は、サンパウロからシカゴ経由で帰国・。
日本まで、およそ30時間の移動です。
地球の裏側には、ワンダーランドがありました。