25  模擬テストA


(一)

次の青文字部分の読みをひらがなで記せ。1〜15は音読み、16〜30は訓読みである。 (30)


1 斯界の重鎮に従う。

2 彼此の別を見分ける。

3 痩躯にむち打って働く。

4 僧は錫杖な持ち歩く。

5 臼杵で餅をつく。

6 聖徳太子は廏舎で生まれた。

7 川の急灘を無事に過ぎる。

8 父母の膝下を離れ上京する。

9 禰宜は神職の一つである

10 汚涜を振り払って進む。

11 敵陣へ撞入していった。

12 釜竈が設置された仮設住宅。

13 葱青の高原を歩く。

14 殷は卦兆で政治を進めた。

15 飢饉に備えた稲粟

16 敵兵はにこもった。

17 山での生活をする。

18 葬式でにすがりつき泣いた。

19 は天然記念物だ。

20 馬車のの跡が続く。

21 悪行をらせてはならない。

22 で布に折り目を付ける

23 大切なものを探しねている。

24 人をくのはよくない。

25 とかくこの世はならぬ。

26 鋒を収めて和解した。

27 人の心をんではならない。

28 舟の両側のふちをという。

29 い視線を感じた。

30 荒く織ったむしろをという。

(三)

次の熟語の読みと、その語義にふさわしい訓読みをひらがなで記せ。 (10)



【例】灌漑…灌ぐ


ア 1 禽獲…2 禽える



イ 3 恢郭…4 恢い



ウ 5 瑞穰…6 穰る



エ 7 茶托…8 托く



オ 9 敏捷…10 捷い

(七)

次の青文字のカタカナ部分を漢字で 記せ。(30・2×15)

1 タイエイ的な考えは良くない。

2 議員はゼッポウ鋭く質問した。

3 エイジを抱いた母親像

4 あまりの事にアゼンとした。

5 体操してダイタイ部を痛めた。

6 傷にはオロナインナンコウ

7 関西の笑いが東にデンパした。

8 ガンゼない子供を怒るな。

9 ヤクジに親しんで病が治った。

10 ホークスをシノぐ球団はない。

11 会社の秘密ロウエイは罪だ。

12 事故でセキツイを損傷した。

13 ロレツが回る漫才師。

14 勝者はオウヨウに構えた。

15 カマボコは日本酒に合うね〜。
(四)

青文字の漢字を、書き換えが認められている常用漢字 (一字)に改めよ。 (10・2×5)

  
【例】解→了

1 日
 
2 妨


 掠

 絃

 諒 
(八)

後の【 】の中の語を選んで漢字に直し、1〜10の対義 語・類義語を記せ。(20・2×10)


          対義語             類義語

          1 灌木           6 地獄

          2 静寂           7 忠告

          3 泰然           8 放念

          4 雄飛           9 道楽

          5 陳腐           10 算段


【かんげん・けんそう・ざんしん・ろうばい・しふく・ほうとう・きょうぼく・
あんど・ねんしゅつ・ならく】
(五)

次の各文に間違って使われ ている同じ音訓の漢字が一字 ある。上に誤字を、下に正し い漢字を記せ。(10・2×5)



1 還暦を過ぎてから彼はすっかり蒸けこんだ。


2 相手の出方を見て将棋の狛を進めていく。


3 ここで宣伝のビラを蒔いてはいけない。


4 割引して在庫品を早めに剥かせてしまおう。


5 鋸を弾いて大工仕事に精を出す。

(九)

次の故事・成語・諺の青文字のカタカナ部分を漢字で記せ。 (20・2×10)

1 クモの子を散らす

2 ビワを家の周りに植えるな。

3 ニジュに冒される

4 自家ヤクロウ中の物。

5 煩悩も亦(また)ボダイなり。

6 親の欲目と他人のヒガメ

7 出るクイは打たれる。

8 ロウソクは身を減らして照らす。

9 サヤ走りより口走り。

10 キリンも老いては駑馬(どば)に劣る。

(二)

次の青文字は常用漢字である。その表外の読みをひらがなで記せ。(10)




1 人の失敗をってはいけない。



 彼の詩は字句をる傾向にある。



3 
幼い子供をかす。



4 梨本さんの芸能界のれ話。



 りの度を確認する。



 源氏の君のやかな心遣い。



7 
稿を見ながら清書する。



8 
人口は百万にんとする。



 色の袴が似合う。



10 孫悟空は殿をつとめた。

(六)

次の四字熟語について、問1と問2 に答えよ。 (30)

問1
次の四字熟語の(1〜10)に入る適切な語を左の【 】から選び漢字二字で記せ。 (20・ 2×10)


ア  (1)猛進

イ  (2)万頃

ウ  (3)神助

エ  (4)夕虚

オ  (5)密語

カ  百尺(6)

キ  竜章(7)

ク  曲学(8)

ケ  陶犬(9)

コ  前虎(10)

【あせい・かんとう・てんゆう・こうろう・ちょとつ・てんげん・ちょうえい・いっぺき・がけい・ほうし】




問2
次の11〜15の解説・意味にあてはまるものを問1のア〜コの四字熟語から一つ選び、記号(ア〜コ)で記せ。 (10・ 2×5)



11 海などが青一色に広がること。

12 立派な風格であること。

13 はかない人生のたとえ。

14 幸運に恵まれて救われること。

15 相手をおだて喜ばせる言葉。
(十)

文章中の@〜I青文字のカタカナを漢字に直し (ア)〜(コ)漢字の読みをひらがなで記せ。(30・ 2×10、1×10)



のような葉が遠慮なく四方へのして真中に黄色な珠を擁護している。菜の花に気をとられて、踏みつけたあとで、気の毒な事をしたと、振り向いて見ると、黄色な珠は依然としてのなかに鎮座している。@ ノンキなものだ。また考えをつづける。詩人に憂はつきものかも知れないが、あの雲雀を聞く心持になればA ミジンの苦もない。菜の花を見ても、ただうれしくて胸が躍るばかりだ。蒲公英もその通り、桜も――桜はいつか見えなくなった。こう山の中へ来て自然の景物に接すれば、見るものも聞くものも面白い。面白いだけで別段の苦しみも起らぬ。起るとすれば足が( 草臥)れて、旨いものが食べられぬくらいの事だろう。しかし苦しみのないのはなぜだろう。ただこの景色を一幅の画として観、一巻の詩として読むからである。画であり詩である以上は地面をB モラって、開拓する気にもならねば、鉄道をかけてC ヒトモウけする了見も起らぬ。ただこの景色が――腹の足しにもならぬ、月給の補いにもならぬこの景色が景色としてのみ、余が心を楽ませつつあるから苦労も心配も伴わぬのだろう。自然の力はここにおいて尊とい。吾人の性情を瞬刻にD トウヤして( 醇乎)として醇なる詩境に入らしむるのは自然である。恋はうつくしかろ、孝もうつくしかろ、忠君愛国も結構だろう。しかし自身がその局に当れば利害の旋風にE き込まれて、うつくしき事にも、結構な事にも、目は眩んでしまう。したがってどこに詩があるか自身には解しかねる。(中略)「おい」と声を掛けたが返事がない。軒下から奥を( くと( けた障子が立て切ってある。向う側は見えない。五六足の草鞋が( しそうに( からF ツルされて、屈托気にふらりふらりと揺れる。下に駄菓子の箱が三つばかり並んで、そばに五厘銭と文久銭が散らばっている。「おい」とまた声をかける。土間の隅に片寄せてある(G ウス)の上に、ふくれていた(H ニワトリ)が、驚ろいて眼をさます。ククク、クククと騒ぎ出す。敷居の外に土の(I ヘッツイ)が、今しがたの雨に( れて、半分ほど色が変わっている上に、真黒な( 茶釜)がかけてあるが、土の茶釜か、銀の茶釜かわからない。幸い下は(コ 焚)きつけてある。

 (夏目漱石『草枕』より 一部改変・中略)

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