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【台風の月ごとの動きのちがい】

 台風の動きは原則として南から北へと移動するが、台風一つ一つにも個性があり、その移動進路も複雑(ふくざつ)で予測は難しい。

 下の図は、月別の台風の移動進路を平均したものである。日本へは8月から9月ごろに上陸することが多い。6月の台風の移動進路は赤色の矢印が多いが、緑色のように日本に近づく進路をとる場合もある。

 台風の移動進路に大きな影響(えいきょう)を与えるのは、小笠原気団(おがさわらきだん)と呼ばれる空気のかたまりであり、台風は小笠原気団(おがさわらきだん)のふちを通ってくるため、小笠原気団(おがさらきだん)の強さによって、その移動進路も変わってくる。


  ※ 小笠原気団(おがさわらきだん) 
       あたたかく、しめった空気のかたまり
       夏の時期に強くなり、日本の東南の海上にできる。

【上の月ごとの進路にあっていない台風の場合】
                  2004年8月1〜3日
      

8月

 今回の台風は、紀伊半島(きいはんとう)から北に向かって移動せず、コースを西にとり、四国へ向かって移動し、そこから北へと移動するコースをとった。

 この高気圧のふちを台風が通っていったため、いったん紀伊半島(きいはんとう)から西の四国へと移動し、その後、北へと移動する進路となった。

 台風が四国に上陸したときの雨の様子。

 台風のうず巻きが反時計回りになっていることがわかる。

 また、台風の中心から右側の方が雨がはげしく降っていることがわかる。

 台風の進路方向と吹(ふ)きこむ風の向きが重なる台風の右半分は、風や雨が強くなる。これを危険半円(きけんはんえん)という。


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