ライムが燃えている・・・。
助けてもらったけど、ギルダスさん、大丈夫だろうか・・・。ギルダスさんが居たってことは、ランスロットさんも、ミルディンさんも、ウォーレンさんも・・・ウォーレンさん・・・居るんでしょウォーレンさん!
「デニム、無事か!」
アロセール・・・みんなも無事だね。
「・・・カチュアの姿が見当たらないな。デニム?」 (カノープス)
姉さんは、ザパンに連れて行かれてしまったんだ。アルモリカ城へ・・・。
「人質のつもりか?」 (フォルカス)
「それにしても、わざわざ行き先を告げて逃げるとは・・・誘い出そうと言う腹積もりか。」 (バイアン)
「行くの?デニム・・・向こうは待ち構えている筈よ?」 (システィーナ)
・・・うん。姉さんを助けなきゃ・・・。それに、いつまでも賞金首として追われているわけにもいかないしね。
「どうにかなるアテがあるの?」 (サラ)
「わからんがな、とにかくここにいても始まらないだろう。そうだな、デニム?」 (ヴォルテール)
そうですね。とにかく、アルモリカ城へ行こう!
【一足先にゴルボルザ平原】
「ここらでいいか・・・。」 (ザパン)
「な、何をする気なの・・・?まさか・・・」 (カチュア)
「さぁ、何をしようかねぇ?」 (ザパン)
「まさか、あんなことやこんなこと、更にはそんな凄いことまで・・・?」 (カチュア)
「・・・お前、妄想癖でもあるのか?」 (ザパン)
「・・・・・・違うの?」 (カチュア)
「して欲しいんなら、してやっても構わねぇがな?」 (ザパン)
「お断りだわ。」 (カチュア)
「へっ。まぁ、見てろ。・・・・・・らみどす・らみどす・るるるるる〜♪」 (ザパン)
(謎の人物、遠間から駆け寄ってきて・・・)
「チえーストー!」 (?)
(ぼぐっ)←ザパンに杖で一撃食らわす
「やめれその呼び方!」 (ラミドス)
「ぐう、ナイスパンチ。」 (ザパン)
「杖だ。・・・何だい、その娘っ子は。あんた、とうとう人身売買に手を染めたのかい?」 (ラミドス)
「違うっての。それよか、この娘を追ってくる奴がいるんだが、そいつがなんと3万ゴートの賞金首ときたもんだ。どうだ?手柄くれてやるってんだぜ?」 (ザパン)
「どうだ・・・って、あんたがその3万ゴートの賞金首をみすみす見逃すってのが胡散臭いよね。」 (ラミドス)
「ちょいとわけありでな、俺はアルモリカ城まで引かなきゃならねぇんだ。今回はお前に譲るぜ。」 (ザパン)
「へいへい。ま、今回は信用してやるよ。とっとと先へ行きな。」 (ラミドス)
「せいぜい討ち漏らさねぇようにな!あばよ!」 (ザパン)
(去っていくザパン)
「・・・いいんですかい?ザパンの言うことなんか、あてになりゃしませんぜ。」 (兵)
「ライムでひと騒動あったらしいねぇ・・・まんざら嘘ってわけでもないかもよ?」 (ラミドス)
以上、呼ばれたからといって返事するとは限らない、女子高生に大人気のロマンスグレーがお届けしました。
・・・女子高生にもてたがる歳か。
ゴルボルザ平原に到着した僕達は、ザパンと同じ賞金稼ぎらしい連中と戦った。
アンデッドを召喚する厄介な奴だったけど、どうにか倒した。
「待て待て待て!さんざっぱら前座に出させといてウチ等2行かい!」 (ラミドス)
「うるさいなぁ。邪魔すんなよ死んだ癖に。」 (天)
「お主も大して人のこと言えんじゃろうが。」 (ラミドス)
「余計なお世話だ。だから前座に出させただろうが。他の連中とそう大差ないぞ。」 (天)
「あーそうかいそうかい。ま、死んじまったし、しょうがないかねぇ・・・。」 (ラミドス)
「わかった?」 (天)
「なっとく。」 (天・ラミドス)
アルモリカ城にたどり着いた僕達を迎えたのは、やっぱりバーサーカーだった。
「なんか含みがあるな、言い回しに・・・ま、いいか!しかしさすがだなデニム!ラミドスなんざ敵じゃねぇってか。」 (ザパン)
姉さんを返せ、ザパンッ!
「返せ、ってかい。いいぜぇ?腕ずくで助け出してみろよ。嬢ちゃんなら城の中だぜ。」 (ザパン)
まったく、バーサーカーってのはどいつもこいつも戦うしか芸がないのか!?
「・・・ウチらだって人のこと言えないんじゃないかなぁ。」 (アロセール)
・・・そういえばそうだね。
ザパンの部隊は人数も多い上に、ゴーレムやニンジャが邪魔だったけど、どうにかその動きを封じながら戦って、遂にはザパンを城壁に追いつめた。
「さて、覚悟してもらおう。」 (フォルカス)
「畜生ッ!何か俺、全然いいとこねぇじゃねぇか・・・あッ!黄色い服の女が脱ぎ出したぞ!」 (ザパン)
「何ィッ!?」 (フォルカス)
(言うが早いか思いっきり振り返るフォルカス)
「そりゃっ」 (ザパン)
(その隙に城壁をつたって中に逃げ込むザパン)
あっ・・・な、何やってんですかフォルカスさんッ!
「何だ・・・いつものままじゃないか。システィーナだと思ってつい騙されてしまったか。はっはははは。」 (フォルカス)
「こんな状況で脱ぎ出す女がいるとでも思うの?というか、私をそんな風に見ていたわけ?」 (システィーナ)
「・・・よく見れば、アロセールの方がいい肉体をしているから、そっちだったらもっと落胆しただろうなぁ。っははは。」 (フォルカス)
「悪かったわね、この脳みそキン肉マン。」 (システィーナ)
「おい、こいつ罪状:セクハラで射ていいか?」 (アロセール)
好きにやってて下さい。・・・僕はザパンを追うッ!
ザパンを追って急いで場内に入ったんだけど・・・あ、誰もついてきてくれてない。しくしく。
やがて広間に出た僕は、ザパンを見つけ出した。けど・・・床にへたり込んでいた。そして、ザパンの前に立つ見覚えのある顔・・・。
「・・・ヴァイスッ!」 (デニム)
「てめーぇ・・・裏切るつもりか?いい気になってんじゃねぇぞ小僧。」 (ザパン)
「フン、馬鹿が。人質を取っていながらデニムにここまでされるようじゃ、お前もどうせ先がねぇぜ・・・。なぁザパン?」 (ヴァイス)
(びゅっ、ズドンッ!)←ザパンに切りつけるヴァイス
「ぐおおっ・・・!!・・・へ、せいぜい、突っ張ってな!・・・お前も・・・どうせ先がねぇんだ・・・・・・。」 (ザパン)
(どさっ)←倒れるザパン
「フン!お前と同じにするんじゃねぇ。・・・さて、メインディッシュはお前だ、デニム!」 (ヴァイス)
姉さんは・・・姉さんはどこだ!
「デニムーッ!」 (カチュア)
(ずーる、ずーる、ずーる、ずーる)奥に連れられて行くカチュア
・・・何故、簀巻きにされてるんだ?
「カチュアだからな。」 (ヴァイス)
「なるほど。」 (デニム)
「納得してんじゃないわよッ!」 (カチュア)
(がごん、がごん、がごーん!)←カチュアが消えていった通路の扉が閉まる音
「さて!決着をつける時が来たようだなデニム!」 (ヴァイス)
何故だ。どうして僕達が戦わなきゃいけないんだ?
「何故だぁ?・・・お前の親父は神父でみんなから尊敬されていたが、俺の親父はただの呑んだくれだッ!だがな、それでなんで俺が除け者にされるんだよ!なんでお前ばかり可愛がられるんだッ!納得できるか!」
それはヴァイスが憎まれるようなことばかりしたからじゃないか。僕はそんなことしなかっただろ?何度もやめろっていったのに、聞かなかったのはヴァイスじゃないか!
「るせーッ!お前がそうやって親友ヅラして近づいてくれば来るほど、まわりの奴等はお前を余計に可愛がり、俺を余計に除け者にしてきたんだ!全部お前が悪いんじゃねぇかッ!」
そんな・・・僕はヴァイスのことを、本当に親友だと思ってるのに・・・。
「親友?親友ってのはお互いがそう認め合うもんだ。俺はお前が大っ嫌いだったんだ!大っ嫌いだったが、それは羨ましかっただけなんだ・・・。みんなから好かれ、本当にいい親父と、美人でしっかりした姉貴・・・特にカチュアがお前を可愛がるのが羨ましかったんだ。妬ましいんだッ!」
姉さんは、ヴァイスのことだって僕と同じ、弟だと・・・
「思ってるわけねぇだろうが。カチュアはお前だけしか見てねぇんだ。今まで気づかなかったのか?とんだ馬鹿野郎だ!・・・カチュアは自分の親父さえ見ちゃいなかったんだ。好きでもなんでもなかったんだ。お前だけを愛しているんだ、カチュアはッ!くそ、腹の立つッ!」
(びゅんっ、がきっ)←ヴァイスの振るった剣を槍で受け流すデニム
あっ、身体が勝手に・・・
(ズドォッ!)←デニムの繰り出した槍がヴァイスに見事命中
「ぐはッ!!・・・やっとその気になりやがったな!もう容赦しねぇぞッ!」
「ちが、違うんだヴァイス!これは・・・。やめようヴァイス!今からだって親友にはなれるだろ?」
「何を寝ぼけてやがる。お前は裏切り者だ。公爵もレオナールも、お前じゃなく、俺の力を望んでいるんだ!そんな俺が、お前と親友になれるかッ!」
「・・・利用されてるだけじゃないのか?」
「価値があるから利用されるんだ。仲間ってのはそういうもんだ。大体、仲間にしてやってるのは俺の方なんだぜ?俺が利用してるんだよ!お前とは違うんだよッ!」
(びゅっ、がしっ)←またヴァイスの剣を槍で受け流すデニム
ああっ、やめろ、やめるんだ僕ッ!?
(ズドンッ!)←槍クリーンヒット
「がはーッ!?」
ヴァイス・・・ひょっとしてかなり弱いの?
「う・・・うるせぇ!!」
そんな時、この場に割って入ってきた人がいた・・・。