仮面ライダー剣(ブレイド) 第21話『友を思う戦い』

(2004/6/13)

■あらすじ

カリスとギャレンの戦いに触発され、睦月はレンゲルに変身、カリスに襲い掛かる。しかしすぐに制御が乱れ、変身が解けてしまう。
始はそんなレンゲルを倒しても意味がないとばかりに、「強くなれ。そしたら叩き潰してやる」と言い残して立ち去っていく。
まだレンゲルの力を使いこなせない睦月は、それでも「人々の笑顔を守りたい」と橘に訴えかける。そんな睦月に橘は、特訓を課す。

ブレイドは、カプリコーンを退けることに成功した。剣崎は、コタローが上級アンデッドに狙われていることを、その本人に告げる。そして、これを剣崎に伝えたのが始であることも。複雑な心境のコタローを余所に剣崎は、みゆきがそのアンデッドではなかったことに安堵するのだが・・・。

痛手を負ったカプリコーン・矢沢は地下に潜り、手を組んだはずなのに手助けしなかったもう一人の上級アンデッドに噛み付いていた。その正体は・・・。

橘は睦月をバッティングセンターに連れ出した。ここで動体視力を鍛え上げようというのだ。

コタローがみゆきに誘われてデートに向かった後、漸く直ったアンデッドサーチャーが反応を示す。すぐ近くにアンデッドが!?飛び出した剣崎の前には矢沢の姿が。矢沢は「ついて来い」と剣崎をある場所へ誘い出す。
その場所で剣崎は、みゆきに襲われるコタローの姿を目の当たりにする。そう、みゆきも上級アンデッドだったのだ。

そして矢沢はコタローを助けたければブレイバックルを下に置けと要求。剣崎が要求を呑むと、矢沢は変身して剣崎に襲い掛かる。アンデッドと生身の人間では戦いにならず、剣崎は絶体絶命の窮地に追い込まれる。
そこに姿を現したのはカリスだった。カリスはオーキッドを攻撃し、コタローを逃がす。そしてコタローはブレイバックルを手に剣崎の下へ!
ブレイドに変身した剣崎は、卑劣なカプリコーンを一気呵成の攻撃で打ち倒し封印する。ふとカリスを探すブレイドだったが、既にその姿はなかった。オーキッドの姿とともに。

■感想

「あららー、もー出番終わりかー。
 けどあの子も案の定ねー、ベタネタには弱いか」
はい、山羊男の最期。予想以上に早くポックリでした(笑)。なんか、上級の癖にやたら姑息なだけで終わっちゃったから、ちょっと可哀想だなあ。

今回は剣崎がメイン・・・といってもいいでしょうか。なんせ、主人公の筈なのにメインで活躍している印象がどこか薄いヤツなので(笑)。しかもコタロー絡みでのクローズアップ。とほほ、なんか侘しい気がする。
みゆきがアンデッドでないと思って安心した剣崎ですが、実はちゃっかりアンデッドだったんですね。みんな知ってたけど(笑)。しかも、真の狙いは仮面ライダーである自分というから、甘ちゃん剣崎クンは責任を感じたような印象です。

だからなのか、山羊男が言うがままにブレイバックルを置いてしまうんですよね。子供じみた正義感ですよね。それが悪いというわけじゃなく、むしろ「人の為に犠牲になれる勇気」を持っていることは賞賛に値しますが・・・。
私が思い描いた「これじゃーっ!」的鳥肌モノの展開は、構わず変身して戦うの。残念ながら、ギリギリの緊張感と迫力を彼らには出せそうにないので、この『甘ちゃん展開』になったのは仕方がないんですが・・・見たかったなあ、「コタローを殺せば、貴様らの命もないと心得よ!」って、マルにマの字が入ってる王様が憑依してるなあ・・・(笑)。

カリスがコタローを助け出し、そのコタローからブレイバックルを受け取った剣崎は、溜まりに溜まったフラストレーションを一挙に解放、山羊男を一気に始末しちゃいます。
卑怯者の末路は大概、こういう風に一方的にやられてボガムですが、正にベタですね。

今回のコタローは踏んだり蹴ったり。みゆきとの楽しいデートを、嫉妬に狂った剣崎君がアンデッド連れて邪魔しにきたり(違う)
えーっと・・・剣崎に助けられたものの、実は始が教えてくれたから剣崎が助けに来たわけで、コタローとしては複雑な心境。でも、あの連中もコタローを殺すつもりはなかったんだよなあ。まあ、結果的に恩を着せたことになる始ですが、コタローがそう簡単に感謝するとは思えませんね。
で、剣崎が山羊男と戦っていたことで、みゆきのことを全く疑いもしなかったコタローですが、ものの見事に裏切られるわけですね。それでも、ショックに打ちひしがれる前に剣崎を鼓舞しようとした様は天晴れです。ただ、私はコタローがそんな属性を持ってるとは全く思っていませんでした。これは、あの状況で親友に対していう言葉が全国共通というだけで、コタローも島本和彦だということです(?)。
でも、簡単には立ち直れないだろうなあ・・・。

始は今回、自分を打ち倒してくれた恨みつらみのある連中と再会します。で、「始は【橘=ギャレン】というのを知っていたのか?」の答えが全く思い出せません(笑)。何かにまとめとけばよかったなあ。
少なくともレンゲルの正体は今回知ったわけです。睦月であること、シンクロ率が低いことを。そんなレンゲルを倒しても価値はないとして、あの台詞が出たわけです。んーむ、弱いやつにも強気だな(笑)。
これで睦月が部屋にこもって「僕は、あの人に勝ちたい」とか言ったら、今回は最高だったんですけどね。言わないよな普通(てか黙ってろガンヲタ)。

そして、再びアンデッドの気配を感じて出撃。今度はみゆき・オーキッドの方へ。こいつの方がベタな印象ですね。コタローのことがどうなろうと知ったことではないという雰囲気を出しながらも、ちゃんとコタローを助けてますから。
んでもって気がつけば姿を消していたりするんです。ふむ、バイクを駆って去っていく後姿を見せ付けない辺り、まだまだ仮面ライダーと呼ぶには甘いの(何がだ)。

睦月は、心の闇を橘に語っていましたが・・・やはり睦月は捨てられていたのか?ロッカーに?じゃあ、あの両親が・・・?でも、前に睦月にそれらしいことを言われても何の反応も見せなかったけどなあ・・・?
どうも、睦月の妄想なんじゃないかという気がしてきたなあ・・・。
ともあれ。
睦月はこの夢で見た、「光の中に見える笑顔」を守りたいとかいうキムカッファン発言をしたりします。はぁ〜?ふぅ〜ん?そぉ〜お?頑張れば〜?てな具合でもう知らんですキミのことは。せいぜい頑張ってくれたまえ。
こんなことを素面でいえるとは、さすが仮面ライダー正義の系譜はもう絶賛でも好評でもないから普通に販売中でいいんじゃないかなあ(何の話だ)。

そんな睦月を放っておけない橘は、特訓を始めます。レンゲルとしてのシンクロ率が低いから特訓・・・となれば、橘さんとエアロビ特訓でイヤーンなカンジに違いありません。この場合、赤いから橘さんがア(やめんかエヴァ吉的削除)
しかし・・・カテゴリーAを抑えつけるというからてっきり精神面の特訓かと思えば、動体視力ときたもんだ。ちょっとビックリです。でも、精神面が鍛えられないというわけじゃないしね・・・。それにしても橘さんは凄いなあ。

矢沢とみゆきの関係っていうのは、肉体+頭脳ってところみたいな印象。頭脳であるみゆきは、肉体である矢沢の影となることで、その手を汚すことなく甘い汁を吸うという算段。
そんな小悪魔的なみゆきの本性を思い出した矢沢が悪態をつくのも仕方がありません。でも、女の子は産まれた時から小悪魔なので、それを忘れた矢沢がバカなだけなんですよね。
男は、悪魔を倒すことはできても、小悪魔には敵わないようにできているのです。だからもう少し手加減してあげてくださいね(何の話だエロジジイ)。

あー、えーっと・・・。
広瀬や天音ちゃん辺りは、今回はちょっと蚊帳の外。ま、もともとが脇役だから当然の扱いなんですが・・・。ちょっとさびしいなあ。なんというか、仮面ライダーって、華が少ないよな、うん。だから戦隊のほうが面白いんだけど。だからってヴィーナスエンジェルが面白いかといえば・・・別の意味で面白いよなあ(何の話だ)。

■アンデッド

・カプリコーン/矢沢
なんだか意外と強くなかったですねえ。それだけ剣崎が『ブレイド』として成長しているということでしょう。単純に矢沢が弱いだけかもしれませんが(笑)。
だって、伊坂と同じカテゴリーJだなんて、とても信じられませんもの。格とか品とか含めて(笑)。

そんな弱い矢沢だから、人質を取って剣崎をいたぶろうなんて姑息な手を使います。尤もこれは、美由紀も絡んでいるので一概に矢沢だけが姑息というのは可哀想です。

カテゴリーJ/FUSION/ブレイド(Spade)が封印・所有

・オーキッド/みゆき
実はアンデッドだった吉永みゆき。どうでもいいけど、アンデッドの人間名は誰がどういう基準でつけているやら。
ともかく、どうやら対ブレイド包囲網大作戦(?)の立案者はこいつらしい。立案者が裏方に回るのはいつでもどこでも同じこと。
コタローを狙ったのは、ブレイドである剣崎の『人の良さ』につけこんでのこと。或いは、性善説に基づいた人間の行動パターンにつけこんだのか?
いずれにせよ、カリスが邪魔しにくるとは思ってなかったので、今回の作戦は失敗。正体もばれ、手駒も失ったみゆきですが、不敵な笑みを浮かべる余裕があります。次の作戦は既に始まっているのかも・・・?

■次回

傷心のコタローを余所に、みゆきの暗躍はまだ続くようです。その一方、長い闇の中を漂い続けている睦月が遂に光明を見出すのか・・・?


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