アバレンジャー第49話『突入!アバレ最終決戦 』

(2004/2/1)

遂に勝ち得た平和・・・それは、『侵略の園』の出現で容易く打ち砕かれた。
デズモゾーリャは、まだ完全には滅んでいなかったのだ。

『侵略の園』に憑依したデズモゾーリャ・デズモゲヴァルスは、遂に最後の侵略を開始。アスカは、その体内に囚われているマホロを救出しようと、幸人達の助勢を得てその内部へ突入する。
だがデズモゲヴァルスの強さは尋常ではなく、アバレンオーでは歯が立たない。更に、アスカを心配したらんるが後を追って侵略の園へと向かう。一人欠けたアバレンオーは更に窮地に追い込まれるが、危急に駆けつけたスティラコと幸人によってかろうじて踏ん張る。
しかしそれも、そんなに長くはもちそうにない。「アスカはまだか!?」

侵略の園に潜入し、マホロを救出したアスカだったが、その目の前に『暗黒の鎧』が立ちはだかる。そして、その強さの前に二人はその剣に貫かれてしまう。
死を甘受しようとする二人は、らんるの必死の説得で思いとどまり、強力なダイノガッツで奇跡の生還を遂げる。
さあ、今度こそ最後だ、デズモゾーリャ!


■感想

最終決戦の幕開けです。
おなじみの砂の嵐に守られた塔が、例の歌と共に登場です。おまけに顔に該当すると思われる箇所からの○ーサー砲発射も披露するサービスのよさ。
ネタはともかく。
このデズモゲヴァルス、残留思念で動いてる割にかなり強いです。前回滅んだ本体の立場がないほどに(笑)。

今回は幸人とらんるの、説教くさくない説教が良かったですねえ。凌駕が除外されたのはまさにご英断です。あの男、いっつも説教くさい台詞喋らされるからなあ。ババ引いてますよ絶対。

それはともかく。
冒頭の『壬琴とゲイラーの最期』、やけに尺が長い。時間稼ぎなんでしょうか。マホロの回想とかも、つけたし印象がぬぐえず時間稼ぎに見えます。
いや勿論、払った代償の大きさとか、償いきれない過ちだとか、鎧登場の伏線だとかの為という以上の、所詮素人の私には到底考え付かないプロの手法だと思いますけどもね。

■幸人の拳

ユアッショーッ!想像するだに滑稽(さすな)。

今回の幸人といえば、アスカを殴ってのこの台詞です。
「これ以上誰かが居なくなるなんて、俺は絶対に許さん!
 地球も救う、お前達も助かるんだ!
 だから言うな、そんな水臭い事・・・。

クールでキザだけど意外と熱血漢』の幸人がこの役をやったのは、多分凌駕に任せるといいシーンにできなかったから。そもそも、こういう『昔の戦隊なら赤いヤツの仕事』というシーン、幸人が適役なんですよね。
凌駕だと、背中からアスカの肩をポンポン叩いて「俺達は、みんな揃ってアバレンジャーですよ♪」とか例のホエホエ口調でぬかして満面の笑みでサムズアップしそうで、高まった緊張感が一発で台無しですもんね。
つくづく使えない赤ですねえ。

■らんるの思い

幸人に次いで、らんるも大健闘。事ある毎にアスカとマホロの二人を心配していたらんるだからこそ、印象的であり、説得力があるのでしょう。
ではその台詞。
てめぇらが死んだら誰があのガキの面倒みるんじゃー!
 てめぇらのガキなんだからちゃんと責任取らんかいボケー!

・・・ちょっと違うかな?(全部だハゲ)

ともかく。
らんるのこの説得がなければ、二人は赤ん坊のことを忘れて『死ぬ時は一緒よ』世界に陶酔しきって好き勝手気味にポックリです。この功績は多大です。

■アスカとマホロ

割とあっさりマホロを助け出せたアスカ。勿論、根性の無い触手やバーミア兵だけという障害なので、歴戦の強者であるアスカにはヘのカッパ(死後)
それもこれも、「二人で手を取り合って死ぬが良い」というデズモゾーリャ様のありがたいご配慮の賜物。ラストを飾るべく差し向けた刺客が、二人を最も苦しめた『暗黒の鎧』デズモ版というのも粋なはからい。
それだけ配慮できるお方だというのに、トドメが串刺しの刑とはややお粗末な印象です。トドメになってないし(笑)。
・・・というか、あのシーン、アスカがマホロを前に引っ張り出したように見えたのは、私の目の錯覚?

らんるの説得で、二人はダイノガッツ増量キャンペーンで傷を癒した上にアスカを自動コスプレさせるほどに気力充実。
これがご都合主義というヤツです。
尤もこの二人の場合、自分達の子を思う親の愛が奇跡を起こした、と書くこともできます。

いずれにせよ、ここまで生き延びたのなら二人には幸せになってもらいたいものです。
マホロはアスカの妻として、また頭ゴチン的天然ぶりを見せてもらいたいものです。あとソ○ン風エプロン姿(何故に&古)

■エヴォリアン追記

賢者アクガルがアスカ達に語って聞かせていた伝説『闇の200日』。それは、アノマロガリスの大軍団が成層圏から『砂漠化光線』を照射してまわり、ダイノアースを砂漠の星にしてしまったというもの。
しかし・・・。
『伝説』とか言う割に、アスカやティラノ達が体験したお話の様ですね・・・?
・・・というかね。
今頃になってそんな作戦を展開するのは間違ってませんかデズモゾーリャ様?

ミケラとヴォッファはやはりあれが最期の模様。根っから悪い奴等ではなかったのに・・・。
これも、パイナップルコギャル未創造と、『巨人』量産化およびローアングル激写大作戦未遂行という罪ゆえか(罪?)

そういえば、デズモゾーリャ様・・・というかエヴォリアンの侵略目的って、なんでしたっけ?「侵略する事これ仕事」的集団だから特に理由はないの?

■爆竜達あっさり

爆竜達大進撃。その後の戦闘に参加していないのをみると、一撃でKOされたみたいですね。最後なんだから、もうちょっと頑張ってるところを見せて欲しいなあ。
ということで最終回に期待。

勿論ティラノのシーン全般はちょっと外せません。ただ私個人は、もっと爆竜達と凌駕達の交流があって欲しかった作品なので、今更こんなことをとってつけたようにされてもね・・・。

■ワニ

今回、申し訳程度の扱いで終わり。次回がいよいよ正念場です。ワニは一体どうなるのでしょう?
さあ、期待してまっせ荒川の。本書きとしての能力の有無を見せ付けてみたまえ。


■追記

■楽曲関連

今回は戦いに臨むシーンから『無敵の竜人魂』が流れていました。勿論、侵略の園に単騎突入しているアスカの方がクローズアップされている為とも言えますが、さすがに今回はアスカ専用BGSと呼べる使われ方ではありませんでした。
よって今回だけの特別タイトルを付けさせていただきます。
Fight for the Earth
なんだか「地球の為に戦う戦士」全てに適用可能な汎用性の高い、我ながらいい加減なタイトルつけちゃいました(笑)。
ここにツッコミいれる人、よもやいないでしょうね?


■ブラキオ閣下のお言葉

戦う事の運命を胸に、安らぎを昨日に捨てるブラ!」

出撃に際しての台詞。
これは私にもわかりました。親切です荒川さん。
無論これはバトルフィーバーJ ED『勇者が行く』・・・の2番(笑)。でも私、TV用が1番か2番か知らないんですよねー(笑)。因みに「安らぎも昨日に捨ててきた」が本来の歌詞。
それにしても・・・。
色々と飛んだ結果、原点回帰に近い戻り率ですねえ。最近の戦隊では、琴線に触れるものや実用に耐えうるものが、あまりなかったのかな。


■■■ 次 回 ■■■

一年間もの長きに渡りチンタラポンタラ戦ってきた爆竜戦隊アバレンジャーも、次が最終回!
最大の争点は、ワニの去就。あの本書きが有能か無能か、これで決まります!
また、アスカとマホロがどうなるのかも見所です。

デズモゾーリャ?死ぬよ勿論。最初から決まってますよそんなもの。凌駕達が勝つのは決定事項。あとは勝ち方です。
そして恒例の『その後』、どうなりますやら。