タイトルにあるようにテレビマガジン創刊15周年記念として発売された仮面ライダー大全集。1号、2号、V3、ライダーマン、X、アマゾン、ストロンガー、スカイ、スーパー1、ZXを膨大なスチール写真と資料で紹介。仮面ライダー企画の変遷から誕生の過程、各ライダーのデザインやキャスティングの決定の経緯などの詳しい話は、番組当初から関わってきたテレビマガジン編集部ならではのものです。現在も放送されている『仮面ライダー』は、この時代の関係者の試行錯誤と苦労があったからこそ続いているのでしょう。紙面からは新しいヒーローを作るんだ!というスタッフの熱気が伝わってきます。また、本郷猛=藤岡弘氏、一文字隼人=佐々木剛らの対談、そして影の主役大野剣友会の対談も収録されています。
それにしても、原作者である故・石ノ森(当時・石森)章太郎氏のヒーローに対する信念が、この異型の正義の戦士を、これほど息の長いヒーローとした要因でしょう。巻頭にある石ノ森氏のメッセージには、 |
正義≠ェ現在ほど冷笑されている時代はありません。悪≠ェ善人の仮面をつけ、スター気取りで世の中を闊歩しています。正義を行うには、勇気が必要
─── では哀し過ぎます。私は「仮面ライダー」に正義の戦士≠ニいうキャラクターを与えて、希望を託しました。時を越えて、今またこうして迎えられているということは、貴方の中で私の希望が開花した証だろうと嬉しく思っている訳です。 |
と書かれていますが、特に冒頭の部分は20年を経た現在の世の中でも大して変わっていないようです。 |
2005.5.15 Sun 記 |
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