荒野の果てに

風吹き荒れ 雨が降りつぐ
恋をなくした 男の背中に
広い荒野の果てを どこまで行くの
孤独をかついで 時は虚しく流れ
愛する人も想い出も 遠くすぎる
愛ひとすじ賭けて行けない
俺の心に風が吹き荒れる 荒れる

闇斬り裂く 天の刃に
足もとどめず 男は歩いた
明日はだれかに逢える 望みもないが
何かをもとめて 時は虚しく流れ
愛する人も悲しみも 遠く過ぎる
夢はかなく人も過ぎゆく
俺の心に灯る火も消えた 消えた


海に向って叫ぶ 別れの言葉
届きはしないさ 時は虚しく流れ
愛する人も足あとも 遠く過ぎる
波さかまけ岩よくだけろ
俺の心におそれはないさ ないさ





















 

やがて愛の日が

ある日 あなたと出逢い
恋を知った 私
それからは倖せな
旅が待っていたの
淋しがりやの 肩を寄せ合い
いつまでも何処までも
歩いて行くのよ
やがていつか 愛の日々が
二人にくるまで

古い 傷あと抱いて
泣いていても 駄目よ
かばい合うその過去は
ともに忘れましょう
強く生きよと 髪に手をやる
あなたには いのちまで
あずけて行くのよ
やがていつか 愛の日々が
二人にくるまで


虹が出てきた 空を指さす
あなたにも 私にも
果てない旅路よ
やがていつか 愛の日々が
二人にくるまで





















 

望郷の旅

すすき野原は銀のいろ
風が身にしみる
旅空にふるさとは
遠い夢だよ
人にはだれも一度や二度は
朝焼けに思い出す人がいるのさ
それもつかの間 俺の胸に
汗と涙と血がまた騒ぐ

月も冴える峠の道
やけにきれいだよ
俺のしてきた過去に
かまわないでくれ
人にはだれも一度や二度は
別れが心底からつらいことがある
それもつかのま 俺の胸に
汗と涙と血がまた騒ぐ


それもつかの間 俺の胸に
汗と涙と血がまた騒ぐ





















 

旅 愁

あなたをさがして
比処まで来たの
恋しいあなた あなた
今何処に
風にゆれ 雨にぬれて
恋は今も今も燃えているのに
ああ……
白いほほえみも
うしろすがたも
遠い夢の中 あなたはいない

わたしの夜空に
星はみえない
あなたに逢える 逢える
その日まで
鳥は飛び 鳥は帰る
それはいつもいつも花の咲く頃
ああ……
白いほほえみも
うしろすがたも
遠い夢の中 あなたはいない





















 

さすらいの唄

愛するあなたを残して
さすらう旅は
ゆくあてもなく 風の吹くまま
流されるだけ
夢に命を賭けながら
今日迄来たけれど
心にむなしい風の音
さすらいの唄
※あなたが恋しい あなたが恋しい
 あなたが恋しい あなたが恋しい

ふりむく事さえ知らずに
歩いた道を
今更ひとり 戻れはしない
流されるだけ
恋も命もいらないと
今日迄来たけれど
あなたの面影だきしめる
さすらいの唄

※繰り返し





















 

夜空の慕情

だましてください言葉やさしく
たとえあなたが
二度と帰らぬつもりでも
わたしは夢みて生きてゆきたい
きっとあなたと同じ同じ
きれいな夜空を見ています
いつでもわたしは見送るばかり
諦めてるのに頬の涙はかわかない

から松林を風が吹き抜け
昨日ゆうべもあなたの
遠いうわさを聞きました
わたしは信じて生きてゆきたい
きっとあなたは夢に夢に
大事な命を賭けている
歌ってください故里ふるさとの歌
あの時わたしがそっと教えたあの歌を


わたしは愛して生きてゆきたい
きっとあなたは胸に胸に
いつかはやさしく抱かれたい
さすらう人なら知っている筈
呼べどもこたえぬ愛の苦しさ哀しみを





















 

哀 愁

あの恋も過ぎてみれば
淡い夜の夢
いつの間にかとけて滲む
心の片隅に
あの人は やさしさを
あの人は ときめきを
置き去りに消えた人
夜の嵐去った後に 登る朝日よ
ひとつふたつ通りすぎる
愛の嵐よ

傷つくと知りながら
恋をくりかえす
ひとりきりで生きられない
それが人の運命
哀しみの雨にぬれ
苦しみに打たれても
いだき合う人がいた
そっと偲ぶ面影に 沈む夕日よ
ひとつふたつ通りすぎる
愛の嵐よ





















 
 

さざなみ

誰だか馬鹿に気にしてる
私の書いた ラクガキを
誰だか変に傷ついた 私の愛に
しらけた季節の匂いがするわ
何故ってことでも ないのだけれど
私っていたずらなのね
私って子供なの
退屈な一日が 永すぎるの

誰だか馬鹿に騒いでる
私の言った 真実に
誰だか変にすねている 私の素振りに
しらけた季節の匂いがするわ
何故ってことでも ないのだけれど
私ってわがままなのね
私って子供なの
湖のさざ波を 見てみたいの


しらけた季節の匂いがするわ
何故ってことでも ないのだけれど
私っていじわるなのね
私って子供なの
薄もやのその奥を 歩きたいの





















 

西陽のあたる部屋

いつわりの愛と いうけれど
唄い そして 笑い
抱きよせた 俺達の
身体にかようものは 何か
遠い昔は もう 帰らない
白茶けた 二人の部屋で
無意味に 唄をうたってみる
他に 何が 出来るだろう

紫の船が 波に乗り
流れ そして 揺れて
行きついた 俺達に
未来はこうだとみせつける
向う岸には もう帰れない
荒れ果てた 心をかくし
無意味に 今日も流れてみる
他に 何が 出来るだろう


沈む夕陽は もう戻らない
西陽のあたる 二人の部屋で
無意味に 年をかぞえてみる
他に 何が 出来るだろう





















 
 

負犬の唄

やつれた女の夢を見た
俺のおふくろさ
街じゃみんなが言っていた
俺の所為と
夜更けのバスにゆられ
たずねてみれば
もう二度と笑わない 眠りの中
さびしく俺は唄う ブルースを

浮気女と知りながら
おぼれた時もある
今じゃあいつも敗け犬よ
ゼニのせいさ
指折りもう八年
故郷をすてて
安酒の味も色も しみついたぜ
聞きなよ俺の唄う ブルースを


ここは大都会の
ふきだまりよ
気づいてもぬけ出せず 唄うだけさ
むなしい田舎ものの ブルースを





















 

あかね雲

沈む夕日みつめ
あなたひとり偲ぶ
今日も無駄に過ぎてしまう
日暮 哀しくて

しあわせひとつだけ
信じて待っている
わたしの心も 知らないで
風に吹かれ 砂にまかれ
どこへ どこへ行く

あかね色の雲に
あなただけがみえる
あなただけがみえる


愛は人を結ぶ
甘く固い絆
誰が云った言葉でしょう
愛は 苦しくて……

すすきの枯野には
冷たい風が吹き
わたしの心を凍らせる
夢をすてて 愛をすてて
どこへ どこへ行く

あかね色の雲に
あなただけがみえる
あなただけがみえる





















 

思い出は風の中

どうしたらいいのか 何もわからぬまま
私はあてもなく歩いてた
雪どけ水のように押し流され
いつか貴方のことも忘れてた
逢うこともなく
さよならも云わずに
さすらう

想い出は風の中
伝えておくれ 愛の言葉を
想い出は風の中
伝えておくれ 愛の言葉を

夢を合わそう それが見えるまで
私はこの旅をつづけよう
せせらぎ水に はねる魚のように
しらないままに 生きてみる
のむこともなく
はき出すこともしないで
さまよう

想い出は風の中
伝えておくれ 愛の言葉を
想い出は風の中
伝えておくれ 愛の言葉を





















 





海は荒れてる方がいい
俺の心のように
例えば雨 涙雨
濡れて流れて ひとり旅
あの人は消えて行く
うらみ言かくして
迷い歌 くちづさみ
今ひとり別れまつ

※波そして風も 吹き荒れろ
届けて欲しい この想い
何も見えない 何も言えない
貴女だけ探して
今 俺も海に行く


※繰り返し





















 

惜 雪

旅のひとり寝には
夢の続きもなく
雪が雪が降ります 暗い窓に
※あの人探して
私に逢わせて 白い雪よ
心まさぐる 熱い指先
逢えるのは いつの日か

恋の淋しさには
牡丹雪が似合うと
街の明りちらつく 北の港
手のひら受ければ
涙にかわるの 白い雪よ
遠い約束 忘れられずに
あの人は 今どこに


※繰り返し





















 

夢ん中

指のつめたさ うなじの細さ
肩のはかなさ まつ毛の長さ

すべて重たい悲しみつれて
ひとりお前は生きている

男もつらいし
女もつらい
男と女は なおつらい

だけど泣くなよ 泣くじゃない
酸いも甘いも 夢ん中

酒はにがいし 煙草はからい
紅はとけるし 寝床は寒い

そんなお前の肩抱き寄せて
惚れたようだと俺はいう

※男もつらいし
女もつらい
男と女は なおつらい

それでいいのさ いいんだよ
逢うも別れも 夢ん中

※繰り返し





















 

愛して

あきらめたはずの人
ふっと思い出す こんな夜
火花のように 闇の中
たった一度の淡い絆
Woo Baby 灯りを消して
Woo Baby やさしく愛して
あたしがどこから来たか 聞かないで
どうかこのまま 愛して

凍えそうな さみしさに
膝かかえて 震えながら
目を閉じては 帰らない
面影また追いかけてる
Woo Baby 灯りを消して
Woo Baby やさしく愛して
あたしがどこから来たか 聞かないで
どうかこのまま 愛して

Woo Baby 灯りを消して
Woo Baby やさしく愛して
あたしがどこから来たか 聞かないで
どうかこのまま 愛して





















 

浜千鳥情話

捨てないで 行かないで
愛した人は あなただけ
泣いてすがって ひとりきり
あなただめよと ひとりきり
朝な夕なにひとり泣く
あなた恋しとひとり泣く
痛む翼を 涙で抱いて
わたしゃ翔べない 浜千鳥

ハアー……別れ袂がヨー
涙に濡れてヨー
わたしゃ翔べないヤーレ……浜千鳥

あの海を いつ帰る
逢いたい人は あなただけ
出船入船 ひとりきり
あなた焦がれて ひとりきり
かすむ沖見てひとり呼ぶ
あなた来ぬかとひとり呼ぶ
波止場通りの 糸引く雨に
わたしゃ切ない 浜千鳥

ハアー……便り欲しさにヨー
あの日の船をヨー
わたしゃ待ちますヤーレ……浜千鳥





















 

いま走れ!いま生きる!

風の中で夢を見た 夢の中で光を見た
光の中で咲いている 愛を見つけた
淋しくはないけれど
ただ生きてはいたくない
何もしたくないけれど
ただ時を過ごしたくない
空に消える煙には なりたくはない

いま走れ! いま生きる!
明日にかける橋を見つけるため
いま走れ! いま生きる!
夢の世界をつくるまで

闇の中で雨が降る 夕陽の中で雪が降る
朝日の中で輝く 白い世界
なぜ時は流れるのか
悲しみを求めるから
悲しみ苦しさを人は
もてあそびたいから
川に落ちる雪には なりたくはない

いま走れ! いま生きる!
明日にかける橋を見つけるため
いま走れ! いま生きる!
夢の世界をつくるまで


いま走れ! いま生きる!
明日にかける橋を見つけるため
いま走れ! いま生きる!
今、この時を……





















 

風の旅人

どうせ独りさ 風が云う
生まれおちてから 旅つづき
ふるさとは はるか北国
まぶたに かもめが舞う
愛したひとのぬくもりが
またたくような街あかり
泣くな泪星 俺には夢がある

くらい横顔 風が刺す
帰るあてもない 別れ道
ふるさとを捨てた月日が
無口な背中にした
あきらめないで待つという
女ごころが細い月
泣くな泪星 俺には明日がある



ふるさとは はるか北国
まぶたに かもめが舞う
愛したひとのぬくもりが
またたくような街あかり
泣くな泪星 俺には夢がある





















 

思い出の糸車

想い出の糸車
からからから空回り
あの人は路地裏に たたずんでいた
想い出の糸たぐる
からんでもつれた絹を
あの人が白い歯で 噛み切る その時
※わたしは旅に出る
不確かな愛を捨てて
あの人が切ったその糸
つなぎとめるために

想い出は風に揺れる
ゆらゆらゆら陽炎に
あの人の後ろ姿 にじんで 消える
想い出は繰り返す
憎しみ それとも涙
残り香は溶け込んで 後ろ髪 乱れ髪
わたしは旅に出る
影に泣く愛を抱いて
あの人が切ったその糸
つなぎとめるために

※繰り返し





















 

流 星

淋しい恋をするひとは
頬にえくぼが ぽつり光るひと
遠くはなれた旅路の空は
想いの数だけまたたく星影
この身焦がれます
またひとつ燃えて落ちる
恋の流れ星

波音はるか聞きながら
枕涙で ぬらすひとり旅
季節めぐって花は咲けども
あなたの面影追いかけるたびに
何故に遠ざかる
淋しさに凍えそうな
恋の北斗星


二度と逢えない運命であれば
わずかな想い出 夜空にちりばめ
星になりたいの
またひとつ燃えて落ちる
恋の流れ星





















 

冬の花

恨みつらみが 悲しくて
なんでこの世が 生きらりょか
どうせ一度の 花ならば
咲いて気ままに 散ってくれ

春とおもえば 夏が来て
夏とおもえば 秋が来て
所詮最後は 寒い冬

夢を追ってく 奴がいりゃ
嘘に泣いてる 奴もいる
顔を合わせりゃ 他人街
誰に遠慮が いるものか

春とおもえば 夏が来て
夏とおもえば 秋が来て
所詮最後は 寒い冬


西を向きたきゃ 西を向け
北へ行きたきゃ 北へ行け
そんなもんだよ 人生は
風に吹かれりゃ それまでさ


春とおもえば 夏が来て
夏とおもえば 秋が来て
所詮最後は 寒い冬





















 

忘れ草

消えるはずがない 淋しさ
消せるはずがない 昨日
心にふりつもる雪
過去という名のボタン雪
この世にどうして咲こうとするのか
運命さだめ知り乍ら……
おれもおまえも どうせ二人は
冬の忘れ草

みえるはずがない 行く末
ともるはずがない あかり
春でも凍りつく道
つらいこの世のけもの道
他人ひとにかくれて咲こうとするのか
運命知り乍ら……
おれもおまえも どうせ二人は
冬の忘れ草


とけるはずがない からくり
ひらくはずがない とびら
幸せあきらめる夜
せめて抱きあう寒い肌
どうして無理して咲こうとするのか
運命知り乍ら……
おれもおまえも どうせ二人は
冬の忘れ草





















 

瞬間(ひととき)の愛

息を殺して ささやいたのは
二人これきり 逢えないから
あなたののどに 愛を躍らせ
言ってあげよう……

※初めの2分……終わりの1秒
それが素敵ならばいいじゃないか
不幸という名はもう
あなたの辞書にはない……
足跡を消してく 男の
背中など 追わずにいて……

あなたの黒く 乱れた髪で
俺の唇 つつんでくれ
ひとときだけの 夢の中へと
手招きして

初めの2分……終わりの1秒
それでこの俺がわかるだろう
危険という名の明日
俺を待ち伏せる
体中 さまよう心を
今夜だけ 抱いて欲しい……

※繰り返し





















 

花の涙

あの人に さよならした夜は人恋しくて
縁日で おもちゃの面を買いました
化粧してない こころの顔に
かむった面は きつね面
だますつもりが まただまされて
なかで涙がにじみます

ひとりきり 酒場の奥のくもった鏡
くやしくて 酔えない姿を映します
化粧してない こころの顔に
かむった面は 笑い面
笑うつもりが また泣かされて
なかで涙がこぼれます


窓を打つ 雨の音だけが聞こえる部屋の
片すみで 白い壁をみています
化粧してない こころの顔に
かむった面は 鬼の面
うらむつもりが またほだされて
なかで涙があふれます





















 

自惚れ


もしも何か不幸が お前の身にあれば
夢枕で知らせてくれると信じてる

何にも俺に告げず
一人だけ 行くはずがないさ

男のそれはかなり身勝手な自惚れでも

噂なら気にしないさ 昨夜ゆうべの夢でも
お前は幸福そうに 微笑んでいたよ


例え離れていても 同じ空の下で
生きてさえいればいい
そう想ってたのさ

遇えない 時の長さ
指折れば 小指に届くが

お前は今も俺に惚れている自惚れだね

噂が吹き抜けてゆく 心の中まで
もっとやさしく出来たと おもえば辛いよ





















 

風が泣くとき

風に誘われ 男は歌うよ
闇に凍えて
身を切る 木枯らしに乗せて
ひとときだけ帰る 想い出の歌は
寂しい男の 流し歌



風に吹かれて 男はわらうよ
知らず知らずに
こころを かわかせたままで
恋も夢も過去も 口笛で捨てた
気がつきゃ独りの はぐれ道

風と一緒に 男は走るよ
きいてくれるな
俺たち 行く先は闇さ
はぐれたもの同志 ぬくもりを逃げて
つめたい日陰を 生きて行く



風邪に押されて 男は旅立つ
死んでたまるか
おまえに 会うまではきっと
ひとつだけの命 この腕に抱いて
見上げりゃ遠くに 夜明け星





















 

櫻の花のように

とめどなく なみだ こぼれたときは
その肩を そっと 抱いてあげるよ
しあわせにそむき 歩けば寒い
長すぎる冬の 終わりはないさ
一度だけ生きて そして死んでゆく
だからこのまま 恋に溺れて
櫻の花のように
散るのがいいさ 散るのがいいさ
あゝ 櫻の花のように

訳もなく なぜか 切ないときは
指さきを そっと かんであげるよ
さすらって いつか 帰って来ても
あのときの春は そこにはないさ
一度だけ生きて そして死んでゆく
だからこのまま 心まかせて
櫻の花のように
散るのがいいさ 散るのがいいさ
あゝ 櫻の花のように

一度だけ生きて そして死んでゆく
だからこのまま 恋に溺れて
櫻の花のように
散るのがいいさ 散るのがいいさ
あゝ 櫻の花のように





















 

さよならさざんか

ふりむくな ふりむくなと 言う人が
何度もふりむく ふりかえる
さよなら さざんか 坂の町
小雪のように はなびらが
こぼれて散って 泣けました
ああ 泣けました

忘れなよ 忘れなよと 言う人の
かなしい心は 忘れない
さよなら さざんか 坂の町
恋しくたって 逢わないと
誓った指が いたみます
ああ いたみます


もう泣くな もう泣くなと 言う人が
夕陽に泣いてる 影法師
さよなら さざんか 坂の町
あの町角を 曲ったら
あなたの胸に かえれない
ああ かえれない





















 

哀しみ色の・・・

心に傷を 隠し持ってる
貴方に 足りないものは 愛ね
哀しみ色の べにをにじませ
お前は 胸の中でつぶやく

淋しい同志 瞳を見りゃわかる
 はぐれ者だよ お前も俺も
 抱き合って 求め合う 安らぎを
 その時だけの
 ぬくもりとわかっているけど

ないものねだり する子のように
幸せ捜していたの 私…
せつないまでに その瞳うるませ
お前は 爪をたてて泣き出す

※淋しい同志 瞳を見りゃわかる
 はぐれ者だよ お前も俺も
 抱き合って 求め合う 安らぎを
 その時だけの
 ぬくもりとわかっているけど


※繰り返し





















 

もどり道

にじんだ夜明けに 紛れ込む低い声で
「さよなら」とひとつ 呟いて顔をふせた
すれ違う肩先 もう戻れないから
面影を胸に ああ抱きしめる
約束 かけひき 星占い
あなただけを 愛し疲れて
別れを切り出す そのあとは
朝もやに 閉ざされた もどり道ね

短い電話で すませればよかったのね
淋しい横顔 強くふりほどけないの
足もとがくずれる そうマリオネットの
糸をあやつる あたな ずるい人
かげろう ふりだし 走馬灯
ひとり歩いてなど ゆけない
自分で飛び込む 過ちは
あなたへと ひき返す もどり道ね


目覚めてく 人混み 街角が色ずく
変わらない日々を 今日もくり返す
すじがき からくり 青写真
あなただけを 愛し続けて
ひとあし 踏み出す その道は
あなたへと ひき返す もどり道ね
あなたへと ひき返す もどり道ね





















 

女は海

優しい手で 抱かれる夢を見たわ…
愛にはぐれ さまよってる
私には不似合いな
吐息まじり あなたの影をさがす
静かすぎる 闇の中に
とけるように消えるだけ

女の涙は枯れない海のようです
誓った心のままあなたを想う…
ゆくあてのない哀しみが今もあなたを
波のように呼ぶわ…


傷つくだけ 傷ついた昨日には
未練ひとつ 残してない
つもりでいたけれど
寒い肩を 包んでほしい夜は
お酒などじゃ ごまかせない
恋しさがつのります

※女の涙は枯れない海のようです
誓った心のままあなたを想う…
ゆくあてのない哀しみが今もあなたを
波のように呼ぶわ…

※繰り返し





















 

恋曼荼羅


せんじつめれば男と女
月と影との色模様
月が痩せれば影もついでに
人目忍んで細くなる

地獄 極楽 行ったり来たり
  恋の逢う瀬は うしろ髪
あんなに抱いたあとだから
朧にお前が消えそうで

まんだら まんだら 恋まんだら
まんだら まんだら 恋まんだら
万にひとつも お前とは
添えないものを


別れ間際の本音と嘘が
涙の裏で乱れ飛ぶ
私を殺す 悪い人ねと
お前の声が 震えてた

地獄 極楽 のったりのたり
今日も誰かに うしろ指
こんなに惚れた女さえ
泣かせてばかりの薄情

※まんだら まんだら 恋まんだら
まんだら まんだら 恋まんだら
万にひとつの この恋に
賭けてはみても

※繰り返し





















 

ゆれる・・・瞳

愛はせつなく 哀しい
僕はひとり とまどって
君 好きだと いえばいいのに
まぶしすぎる

何もいえず 別れても
こころはひとつになるさ
だから愛を おそれないで
ついておいで

キラキラめく 恋の瞳
ぼくはゆれて ゆられて
ふたりだけの 熱い 今朝 あさ

愛はやさしく はげしい
君をみつめ ゆれている
白い胸は ぼくにあやしく
まぶしすぎて

キラキラめく 恋の瞳
ぼくはゆれて ゆられて
ふたりだけの 熱い今朝 あさ



君のこと 愛しはじめ
恋にゆれて ゆられて
ふたりだけの 熱い 瞬間 とき





















 

愛は別離(わかれ)

恋だって命だって 終わる時が来る
あなたとの幸せも 終わる時が来る
時間 ときの流れに 勝てるものはいない
別れましょう 諦めましょう
忘れましょう
愛しくてたまらない今
愛したりないうちが花

神かけた誓いだって 破る時がある
あなたとの約束も 破る時がある
永遠なんて 何処にあるというの
別れましょう 諦めましょう
忘れましょう
泣きながら抱きあった今
愛したりないうちが花

時間 ときの流れに 勝てるものはいない
別れましょう 諦めましょう
忘れましょう
愛しくてたまらない今
愛したりないうちが花





















 

風 花

逃げてのがれて 各駅停車
知らない町に 降りました
そっとよせあう 二人の肩に
白い風花散りました あなた
悪い女と わかっています
それでもあなたを離さない

バスで二つ目 海風におう
北の港の 寒い部屋
あつい心で 凍えた身体
暖めあって 泣きました あなた
悪い女と わかっています
冷たくされても離さない


空に舞うのは 粉雪ばかり
窓に頬あて 見ています
二人の恋は 散る風花の
闇に消えゆく さだめです あなた
悪い女と わかっています
死んでもあたなを離さない





















 

ついて行きたい

港灯りに 鴎が一羽
雨にさらされ鳴いてる
帰るあてもない 身の上ばなし
涙ばかりが 後ひく
せめて一日 せめて一晩
あなたのとなりで暮らしたい
 ついて行きたい ついて行けない
 問わず語りが悲しい
 ついて行きたい ついて行けない
 あなた恋しい

寒さしのぎに 背中丸めて
海鳴りばかり聞いてる
燃える想いさえ 届きはしない
波がふたりをさえぎる
女ひとりの 心細さを
も一度優しく 抱きしめて
 ついて行きたい ついて行けない
 愛はいつでも 気まぐれ
 ついて行きたい ついて行けない
 あなた恋しい


せめて一日 せめて一晩
あなたのとなりで暮らしたい
 ついて行きたい ついて行けない
 問わず語りが悲しい
 ついて行きたい ついて行けない
 あなた恋しい





















 

月が笑ってらぁ

夢の中の恋蛍
だれかの胸へ飛んでゆけ
淋しさばかりが 枕に止まりゃ
添い寝をしようか 眠ろうか
男ごころの純情を
窓の月が 笑ってらぁ
あゝ恋なんて あゝ恋なんて
そんながらじゃないけれど
あゝ恋なんて あゝ恋なんて
人肌恋しいときもある

酒に酔えば 恋蛍
体の芯が熱くなる
冷やしておくれよ ひと雨しぐれ
寝がえり打とうか 眠ろうか
男ごころの純情を
白い月が 笑ってらぁ
あゝ恋なんて あゝ恋なんて
忘れかけていたけれど
あゝ恋なんて あゝ恋なんて
涙が恋しいときもある


男ごころの純情を
窓の月が笑ってらぁ
あゝ恋なんて あゝ恋なんて
そんながらじゃないけれど
あゝ恋なんて あゝ恋なんて
人肌恋しいときもある ときもある





















 

やさしくしないで


冗談ばかりを口にして
はしゃいでた遠いあの頃
季節がわりも気付かずに
笑顔がいつもあふれてた
悲しいものね 男と女
愛は別れの裏返し

※やさしくしないで  もういいの
別れに似合いの雨が降る
 やさしくしないで
これ以上 未練になるから


あなたを愛した月日だけ
切なさが満ちてくるけど
できることならこの先も
あなたのそばにいたかった
去年の服はもう着れません
きっとあなたを思い出す

やさしくしないで 背を向けて
このまま小雨が止む前に
やさしくしないで
もう二度と 涙がにじむわ

※繰り返し





















 

鏡花水月


琥珀の月が浮かぶ
水面を駆け抜ける風
紅椿を落とし行きました
波紋は広がりつつ
消えてゆくその姿は
まるで叶わぬ恋のようです

出逢いと別れをこの人生みちで繰り返し
愛に生きて 愛に恨み溺れゆく
誰かに愚かだと笑われたとしても
愛に生きて 愛に死ねたなら

浮世はまるで鏡花水月
触れようとするたび
泡沫うたかたの夢を見るのでしょう


琥珀の月を掠め
水面をそっと舐めるように
落椿は流れ行きました
逆らう術も知らず
身を任すその姿は
まるで宿命さだめの愛のようです

出逢いと別れをこの人生みちで繰り返し
愛に生きて 愛に死ねたなら

涙が滲む鏡花水月
人は知らぬ間に
うつつと夢幻を知るのでしょう


出逢いと別れをこの人生みちで繰り返し
愛に生きて 愛に恨み溺れゆく
誰かに愚かだと笑われたとしても
愛に生きて 愛に死ねたなら

浮世はまるで鏡花水月
埋めようとするたび
泡沫うたかたの夢を見るのでしょう
泡沫うたかたの夢を見るのでしょう