202. Gメン75 1980年度のメンバー毎の変化
このメンバーが、1980年度のGメン7人である。
左から順に紹介すると、
島谷刑事(宮内洋)
吹雪刑事(中島はるみ)
立花警部(若林豪)
黒木警視正(丹波哲郎)
南雲警視(川津祐介)
田口刑事(千葉裕)
中屋警部補(伊吹剛)
メンバーの入れ替えだけならば、津川警部補から
吹雪刑事への1人だけである。
しかし他のメンバーもそれなりに変化がある。
田口刑事
79年の加入時は新しいキャラクターとして、Gメンでは初めてオッチョコチョイで猪突猛進的なキャラクター設定で登場した。
しかし、80年度ではオッチョコチョイの面は影を潜め、年下の吹雪刑事の加入もあって落ち着きが出てきて、前年は頼りない感じがしたが、80年度は頼りがいを感じる若手刑事に成長している。
79年のキャラクターが良いか悪いかではなく、Gメン75にはオッチョコチョイはあまり似合わない。その為に変更されたのだろうと思われる。
278話 エマニエル連続殺人事件
中屋警部補
77年加入時は、男性刑事では最若手。
79年には、年下の田口刑事・村井刑事が加入したが、女性の津川警部補が上役となった為にやりにくい立場となった。
しかし、80年には晴れて警部補へと昇格し、女性も吹雪刑事への変更により、名実ともに立花警部の次のGメンとなり部下の3人を率いる立場となった。
このため中屋警部補は在任4年間の中で、最も安定感を感じるとともに、たくましい風貌に似合う位置づけとなった。
強烈な個性こそないが、いかにもGメンらしい硬派の刑事。
272話 東京−神戸電話殺人
立花警部
在籍5年間の中でも、Gメンの中で圧倒的なパワーで、部下・そしてドラマをグイグイ引っ張ったのがこの時期。
捜査に最も充実した能力を、開花させた時期が80年度だと思う。
それまでの立花警部には、彼らしくないミスによる怪我や誤認逮捕等も意外に多く、リアリティに少し欠ける派手な場面もあった。しかし80年度はそれらがなくなり、頼りがい抜群の、リアリティ溢れる厳しく素晴らしい警部になりきった。
(私は271話274話他、数話はビデオも無く良く覚えていない作品があるので、
訂正を要するシーンがあれば修正いたします)
警部として部下との息も合い、一番油が乗り切っている時期が80年度だと思う。
256話 死体に呼ばれた女刑事
島谷刑事
79年度はセリフが少なく、全く無いことも多かったが、前年に比べると80年度の方がセリフも増えて存在感が増している。
(と書いたが79年度最後の、252話「15年前の女の死体」では、セリフがかなり多くなっている)
79年度では、中屋刑事とほぼ同格で中屋とどちらが上かも判らず、セリフも非常に少なく、正直言って印象も薄くイマイチだった。
80年度は中屋が警部補になり、島谷は階級が下になったが、脚本家にとっても本人にもスッキリしたように感じる。
292話 香港の女カラテ対Gメン Part1
女刑事の階級の変化
津川蛍子は階級は警部補ながら、部下の男性刑事に指示したりすることも殆どなく、せっかくの女性警部補という新しい設定が全く生かせていない。 製作者側にその設定を生かそうという気が、なかったようにさえ思えてならない。
そのため全体のメンバーのバランスや、命令系統がスッキリしない原因にもなった。
80年度は若手女刑事に交代し、吹雪刑事を上手く生かした作品が多くなった。
誤解のないように書くと、私は津川警部補もファンである。主役編にも魅力的な作品が多く、印象に残るシーンも多い。
また79年度の作品にも優れたものが多いと思う。ただ警部補という階級が余計だったように思う。
280話 パリから来た車椅子の女刑事
女刑事の新しい設定
能力や経歴等々について、新しい設定がされている。
それらについては吹雪刑事のページへ
左は、登場編の後編でテロリスト影山を銃撃する吹雪刑事
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(注)黒木警視正と南雲警視の2人は何も書いていないが、あまり変化はなかったと思う。