401. テロリスト影山の「軍用ライフル」(253-254話)


1.テロリスト影山の「軍用ライフル」

253話「白バイに乗った暗殺者たち(前編)」と254話(後編)は、Gメン75史上の傑作であるが、これはスタッフや、豪華な俳優陣(特に悪役)、新加入の吹雪刑事の魅力、等の力が結集したものである。

しかし、テロリスト影山(平泉征)が使用した「軍用ライフル アーマライトM16」
魅力も大きく、作品に緊迫感を与えた。

実はこのライフルの登場は、初めてではなく次の作品で既に登場している。
  ・158・159話 警官だけを殺せ!(2部作) アーマライトM15 カスタム
  ・207話 婦人警官連続射殺事件  アーマライトM16


  但しこれらの作品では、吹雪登場編の2部作ほど印象的ではなかった。


影山は、常にこのライフルを携帯し、その死の瞬間まで離すことはなかった。
スペインからこの銃を持ち込んだ影山は、己の信条を果たす為この銃に賭けた。

「影山=アーマライトM16」のような、強い印象を与えたのはその為である。

   (右の画像は、2枚とも253話「白バイに乗った暗殺者たち」の影山)

2.「アーマライトM16」とは

20世紀を代表するライフルの名銃と言われるが、「アーマライトM16」 は俗称である。(下の画像)

プラスティック(銃床、グリップ、ハンドガード)で作られ、手で分解して組み立てられる、デザインも未来的で画期的な銃である。
しかし当初は、「プラスティックの銃など信頼できない」と言われ売り込みに苦労したという。

開発したのは、天才ユージン・ストーナー。

(注)「吹雪刑事と拳銃」のページで、銃の歴史で正真正銘の天才は「J・ブローニング」ただ1人と書いているが、そのブローニングなみの才能を次々に発揮したと言われるのが、”ユージン・ストーナー”である。

1966年にアメリカ軍の制式銃となって以来40年間、改良を加えたこの銃を超える銃は開発されず、今なお制式銃の座を譲っていない、20世紀を代表する名銃。

  右の画像は、253話「白バイに乗った暗殺者たち」で、
  影山が、アーマライトM16を組み立てているシーン。


<ライフル名の変更>
1)ユージン・ストーナーが、航空機会社のアーマライト部で働いていた時に
  開発した銃で、モデル名は「AR−15」
2)後にそれを、コルト社が製造を引き継ぎ「M16」に、名称変更された。

従って正式には「アーマライトAR−15」、又は「コルトM16」が正しいが、
「アーマライトM16」
 という俗称が残っている。


余談だが、私はこの軍用ライフルを、ハワイで実弾射撃したことがあるが、料金が他の銃に比べて格段に高かった。

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