新・仮面ライダー考証学 5

旧1号のマスクについて、ふたつのFRP製マスクを製作順にAタイプ・Bタイ
プと呼ぶならば、ラテックス製のマスクについても同様にAタイプ(ピンク
眼)・Bタイプ(赤眼)と呼称して差し支えないだろう。

第1話ではFRP製のAタイプ・マスクにはFRP製のクラッシャー下部が、ラ
テックス製のAタイプ・マスクにはラテックス製のクラッシャー下部が、それぞ
れ組み合わされて使用されていたのだが、つづく第2話ではFRP製のAタイ
プ・マスクに対してラテックス製のクラッシャー下部が組み合わされている。

これは第1話の小河内ダムでのアクション・シーンの撮影において、ボタン
ホックで固定されていたFRP製のクラッシャー下部がしばしば外れて撮影
に支障を来した事への対策と理解できるのだが、しかし制作第3話におい
て再度そのFRP製クラッシャー下部が組み合わされている(百村での戦闘
員との戦闘シーン)。
これはもしかしたら夜間ならばバレないとの応急的な措置であったのか?
やはり夜間撮影となったサラセニアンとの最終決戦ではラテックス製のク
ラッシャー下部が組み合わされている(画像はその時のメイキング・スチー
ルの部分。藤岡氏が被っているのは塗装業者等が使用する作業用の帽子
のつばを切り外したもの)。

これ以降、制作第4話「怪人さそり男」からはFRP製のマスクに対しても、日
中のアップであろうとすべてラテックス製のクラッシャー下部のみが組み合
わされるようになった。
因みにFRP製もラテックス製も成形に使用された石膏型は同一のものであ
る。

ラテックスはFRPと違って表面を研磨する事が困難であるため、パーティン
グ・ラインの痕跡から石膏型の分割境界を容易に確認する事が可能だ。
特に側面のパーティング・ラインは、はっきりと残されているのが判る。



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