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ここでカウルが完成にいたるまでの旧サイクロン号の変遷について、代表
的なスチールから振り返ってみたい。 ![]()
(画像1)は1971年2月上旬に小河内ダムの駐車場で、輸送して来たトラ
ックから下ろされたばかりの第1NGタイプの旧サイクロン号。
撮影者は不明。
関連書籍に平山亨先生によるスチールだと明記してあるものがあるが、確
証はない。 ![]()
(画像2)は、1971年2月中頃に生田スタジオ入口付近の路上にて撮影さ
れた第2NGタイプの旧サイクロン号。
カウル・フロントのスリット下部が切り取られている第2NGタイプが記録され
ているのはこの特写のスチールの一連のみ(少なくとも7枚がある)。
撮影者は不明。
当時はこの時のスチールが『仮面ライダー』の各種パブリシティー用の素材
として焼増しされ、各関係先に配布されていた。
石ノ森章太郎氏によるアイキャッチャーのイラストやバンダイのプラモデル
のパッケージ用に小松崎茂氏が描いたイラストはこのスチールを参考とし ているため、わざわざ第2NGタイプとして描かれている。
また、週間テレビガイドに掲載された新番組の紹介記事にもこのスチール
が添えられていた。 ![]()
(画像3)は1971年2月末日か3月初旬に館山で撮影された完成タイプの
旧サイクロン号。
やはり撮影者は不明なのだが、もしかしたらこの館山での三面スチールと
小河内ダムでの三面スチール(画像1)の撮影者は同一人物であるまいか と、私はそう考えている。
仮にこの推論が正しければ撮影者は平山亨先生ではない。
なぜなら平山亨先生は館山ロケには同行していらっしゃらなかったから。
それならば生田スタジオでスチールを担当していらっしゃったという塚田正
煕氏か? それも有り得ない。
何故なら塚田氏は(画像3)のスチールの画面の中にいらっしゃるのだから
(画面右端に小さく後ろ姿で写っている帽子の人物が当時助監督だった塚 田正煕氏。
左端のサングラスの人物は竹本弘一監督)。
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(画像4)は、1971年3月初旬に講談社・大島康嗣カメレオンによって撮影
された完成タイプの旧サイクロン号。
撮影場所は館山グランドホテルの背後の山にあるサンドスキー場。
仮面ライダーを演じているのは藤岡弘、氏。
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(画像5)は、1971年3月初旬に生田スタジオで撮影された毎日放送の番
宣スチール。
マフラーの汚れ具合を比較してみると館山ロケから帰って来てからのものと
思われる。
撮影者は不明だが、ライティングを見れば素人によるスナップでない事は
明らかである。。
因みに、講談社の『創刊15周年記念・テレビマガジン特別編集・仮面ライダ
ー大全集』のカバー表紙に使用されているのは、この毎日放送の番宣スチ ールである。
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