新・仮面ライダー考証学 16

第1話のロケーションにおいて、小河内ダムに次いで重要なロケ地である
のが富士吉田と横浜港・赤レンガ倉庫である。



富士吉田は青木ヶ原樹海の中を通る公道上で本郷猛と立花藤兵衛がロー
ドレースのトレーニングをするシーンのロケ地だが、藤岡弘、氏と小林昭二
氏、さらに女戦闘員の衣裳を身に着けた9名の男性ライダーが出演をして
いる(9名の中にひとりも女性がいなかったという確証はないが、静止画を
見る限り大半が男性である)。

富士吉田でのロケが行なわれたのは1971年2月9日ということであり、こ
の日付が正しければ蜘蛛男は富士吉田には同行していない。
蜘蛛男のマスクが納品されたのは早くとも翌10日であり、したがって蜘蛛
男の顔のアップも別のロケ地での撮影である。

さて、富士吉田のロケ地について、本編の映像からは具体的に場所を特定
する手掛かりもなく樹海のどの辺りなのか私には見当がつかなかったのだ
が、その答えを教えてくださったのは本郷猛=藤岡弘、氏だった。
藤岡氏によると山梨側から富士山へ上がって行く途中で、浅間神社を過ぎ
てから左へ向かった方にある樹林の中なのだそうである。

藤岡氏は現在でも時折、コーヒーを飲むための湧き水を汲みに近くまでい
らっしゃる事があるそうだ。

ところで、女戦闘員のオートバイ部隊による襲撃を躱した本郷が、こんどは
逆に女戦闘員たちを追跡して行くとオートバイが1台増えて10台になって
いる事にお気づきだろうか?
天候も場所も明らかに変化する。
白い霧に見立てた靄は人為的なものでスモークだろう。
この、本郷猛が女戦闘員に拉致されるシーンの撮影地は不明だが、おそら
く生田近辺のどこかだと思われる。

バイクを使用していないシーンでは実際に女性が女戦闘員に扮しており、
ショッカー・アジトから脱出後に緑川博士が捕われるシーンでも、この時の
フィルムが一部流用されている。

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