旧1号編において仮面ライダーがジャンプをしたり、空中回転をしているシ
ーンのバンク・フィルム(第2ステージで撮影されたホリゾントを背景とした方 ではなく、屋外で撮影されたバックが青い空ヌキとなっている方)としては、 制作第4話「怪人さそり男」撮影時のフィルムがすぐに思い出されるが、第1 話でのジャンプやキックにはこの回だけでしか見られない独特のスタイルが あって興味深い。
小河内ダムでの戦闘シーンにも編集されているような戦闘員を従えてイント
レから飛び降りるようなアクションでは藤岡弘、氏が自ら演じていらっしゃる 事もあるのだが、トランポリンを使用してのアクションは一度もなかったのだ そうだ。
すると第1話で仮面ライダーの空ヌキのアクションを演じているのもJACの
三隅修氏だったのだろうか?
何故か第1話では仮面ライダーのスーツの下だけ本来の鹿皮革製のもの
ではなく、だぶついた黒いズボンを穿いてのアクションとなっている(画像 1)。
制作第4話では上下とも鹿皮革製のものだった。
また、第1話の時は手首の捲き皮革の装着が省かれている。
ところで、旧1号編が撮影されていた頃は、こうした空ヌキのアクションは生
田スタジオの第2ステージの脇の駐車場として使われていたスペースにイ ントレやマット、トランポリンを設置して撮影が行なわれていた(後には裏手 の空き地で行なわれるようになる)。
残念ながら第1話撮影時のメイキング・スチールはないが、制作第4話撮影
時のものが講談社・大島カメラマンによって多数残されているので当時の撮 影現場の雰囲気を知る事ができる(画像2)。
因みに(画像2)の右端にいらっしゃるのが竹本弘一監督、左端が当時は
撮影助手だった川崎龍治氏、毛糸の帽子の後ろ姿がスクリプターの藤波マ リさんである。
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