昨日（４月４日）は永田町の星稜会館で行なわれた大野剣友会in永田町
「仮面ライブ:昭和」に参加させて頂きました。

タイトルが示している通り昭和の仮面ライダー、即ち平山亨先生の仮面ライ
ダー作品の俳優の皆さんと大野剣友会ＯＢ諸氏による同窓会的なイベント
でした。

ステージ上で岡田勝社長が即興で殺陣をつけての歴代仮面ライダーの主
演俳優対大野剣友会ＯＢのアクションと変身ポーズは見応え充分でしたし、
サイン会も大盛況で長い行列ができました。

そんな楽しいイベントとパーティーの席上で、これまで知られていなかった
貴重なお話を佐野房信氏から伺うことが出来ました。

それを考証学の番外編として追記しておきます。

大野剣友会の佐野房信氏が演じた怪人といえば、ファンの誰もが、まず真
っ先に第２話に登場した蝙蝠男を思い浮かべるに違いない。

ショッカーの人体実験場とされたマンション・ニューランドは生田スタジオの
すぐ近所だが、その屋上での戦闘シーンはスタジオのセットだけでなく、実
際のマンションの屋上においても夜間のロケが行なわれた。

Ａパートで本郷猛が飛び降りながら変身した後ジャンプしてマンション屋上
へと移るのだが、ベランダから蝙蝠男が見上げた屋上に立っている仮面ラ
イダーを演じていたのが実は佐野房信氏だったそうなのだ。

撮影が深夜までおよび藤岡弘、氏や他の役者も帰ってしまって他には誰も
いなかったので、佐野氏が仮面ライダーの上半身の衣裳だけを着けて演じ
られたのだそうである。

つまり、藤岡弘、氏以外で仮面ライダーを演じた最初は佐野房信氏だった
のだ。

このスタンドインについてのエピソードは実に３９年間も封印され続けてきた
訳で、今回初めてお話しますが、と佐野氏は仰っていた。本編を見るとベラ
ンダにいる蝙蝠男から屋上の仮面ライダーまでカメラをパン・アップさせて１
カットで撮っているように見えるのだが、実際は間の暗闇でカットが割ってあ
ったのである。

さらにもうひとつ、佐野氏から語られた衝撃のエピソードはルリ子さんとの事
だった。

生田スタジオのセットにおいて、蝙蝠男が緑川ルリ子を捕らえて首筋に牙を
突き刺したシーンの撮影の合間、なんと蝙蝠男と緑川ルリ子がキスをして
いたというのだ！

 「ぼくがキスしようかって言ってみたらいいわよって、彼女もノリのいい子だ
ったからね」（佐野氏談）勿論、蝙蝠男のマスクとのキスである。

それにしても大野剣友会の皆さんは岡田社長といい佐野氏といい、外見の
印象とは異なってチャーミングではないか。

私はこの件についてルリ子さんにも確かめてみたのだが、そういえば（そん
なことも）あったわね、と思い出していらっしゃった。

蝙蝠男のキスは事実だったのである。

（画像１）は大野剣友会社長・岡田勝氏。

伊豆サボテン公園で初めて２号ライダーの衣裳を着けての貴重なスナップ
である。

（画像２）は蝙蝠男に変身途中の（メイクし終った）佐野房信氏。

（画像３）画像２に引き続き、蝙蝠男のマスクを着けた佐野房信氏。