館山ロケから生田へ戻って、1971年3月2日、或いは3日には毎日放送
による取材とスチール撮影が行なわれている。
(画像1)は、第1ステージと第2ステージの間にあったスタッフルーム2階
の控え室で取材を受けている藤岡弘、氏、真樹千恵子さん、島田陽子さ ん。
場所を移して、(画像2)は生田スタジオ裏手の空き地でのフォトセッション
の1枚(草むらに立つライダーの単体スチールを含め、少なくとも6枚を確 認)である。さそり男のスタジオの壁を背景にした単体スチールの一連もこ の時の撮影だと思われる。また、この時点で怪人の衣裳のストックは蜘蛛 男、蝙蝠男、サラセニアンの3体であり、それぞれの単体スチールがスタジ オ内の壁を背景に写された。特に蜘蛛男は、最近では書籍等でもまったく 使用される事のない珍しいものである(画像3)。
さらに画面中央に旧サイクロン号を置いて、仮面ライダー、本郷猛、緑川ル
リ子、野原ひろみが出演しての一連のスチール撮影が行なわれた(画像4 〜5。少なくとも6カットを確認)。
中でも(画像4)は本郷猛と緑川ルリ子のツーショットを記録した貴重な1枚
なのだが(他には大阪MBSの駐車場での2枚があるのみ)、何故か書籍 等で使用される事がほとんどない。
毎日放送の番組宣伝用の葉書に使用されているスチール(藤岡氏がライダ
ーのマスクを着用)も、この時のものである。
それにしても、床にはベニヤ板が敷いたあるだけであり、背後の壁も実は
ベニヤ板を白く塗っただけのものである(当時の生田スタジオの窮状を物語 っている)。
この一連のスチールはトリミングをしないと画面の向かって右端に非常に目
立つ汚れがあるのだが、これはフィルムやプリント自体の汚れではなく、ベ ニヤ板に塗ってあるペンキの塗りむらである。
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