新・仮面ライダー考証学 38

 初期のショッカー怪人(第1〜2クール期)の単体スチールといえば生田ス
タジオの壁を背にした講談社・大島カメラマンのものが定番であり、当時か
ら絵本や5円ブロマイド等に多数使用されていた。

その第1回目のセッションが行なわれたのは制作第6話撮影時の1971年
3月前半の時期であり、蜘蛛男、蝙蝠男、サラセニアン、さそり男、以上の
単体スチールが様々なポーズを演出して6×6のカラー・ポジティブに収め
られている。
また、本郷猛のバスト・サイズのポートレートや本郷対かまきり男の対決シ
ーンの一連のスチールが撮影されたのもこの時である。
さらにカメレオン男にも同様の単体スチールがあるが、これはまた別の日に
撮影が行なわれたものである。
かまきり男と蜂女、コブラ男に関しては、本編撮影時に単体スチールの特
写が行なわれたためか、生田スタジオの壁を背にしたスチールはない。
改造コブラ男に関しては、講談社には本編スチール、特写共に記録がな
い。
以降、地獄サンダーの本編スチールで復帰するまでの約4ヵ月間、講談社
は『仮面ライダー』の撮影現場から離脱した。
この間の本編スチール、特写としては毎日放送による番宣スチールやエキ
ス・プロダクションによるスチールしか残されておらず、これらは仮面ライダ
ー史上極めて貴重なスチールとなっている。
因みに、生田スタジオの壁を背景とした怪人の単体スチールの最初は講談
社のものではない。

   画像1

制作第4話撮影時に毎日放送の番宣スチールとして撮影されたさそり男の
一連(画像1)の方が先である。
さそり男は、毎日放送のスチールではきちんとベストを着用しているが、な
ぜか講談社の撮影では省かれている(画像2)。

   画像2

もうひとつ、第2クール初期に朝日ソノラマによって撮影されたトカゲロンや
キノコモルグの単体スチールの一連もあるが、ソノラマの方が講談社よりも
衣裳の状態が格段に良い。



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