『仮面ライダー』の関連書籍を読むと、改造コブラ男に関してはスチールが
無いと特記されている場合がある。
もしくは、ライダー返しのメイキング・スチール(イントレがバレている)が現存
するだけである、と。
つまり、近年のトレーディング・カード等に使用されている改造コブラ男の図
版はスチールを元にしたものではなく、本編のコマから作られたものであ る。
例えば、(画像1)は綾小路律子を処刑した直後のカット(画像2)からコマを
取りトリミングされている。
それならば、(画像3)はどうか?
これはカードではなく小学館から発行されている「てれびくんデラックス・愛
蔵版・仮面ライダー超全集・1号・2号・V3・ライダーマン」に掲載されている 図版なのだが(P.60)、一見して(画像1)と同様に本編のコマのトリミング に見えるだろう。
しかし、(画像3)は間違いなくスチールである。
本編で該当するのは、三浦半島・荒崎海岸での最終決戦に編集されている
カット(画像4)なのだが、実際には生田スタジオのホリゾントを背景に撮影 されている。
1コマずつ比較して確認をしてみたのだが、トリミングをして同一となるコマ
は存在していなかった。
さらに言うならフォーカスとライティングも異なっている。
つまり、(画像3)は本編の16mmのコマからの図版ではなく、改造コブラ
男の貴重な単体スチールであったのである。
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