新・仮面ライダー考証学 40

 『仮面ライダー』の関連書籍を読むと、改造コブラ男に関してはスチールが
無いと特記されている場合がある。
もしくは、ライダー返しのメイキング・スチール(イントレがバレている)が現存
するだけである、と。
つまり、近年のトレーディング・カード等に使用されている改造コブラ男の図
版はスチールを元にしたものではなく、本編のコマから作られたものであ
る。

   画像1

   画像2

例えば、(画像1)は綾小路律子を処刑した直後のカット(画像2)からコマを
取りトリミングされている。
それならば、(画像3)はどうか?

   画像3

これはカードではなく小学館から発行されている「てれびくんデラックス・愛
蔵版・仮面ライダー超全集・1号・2号・V3・ライダーマン」に掲載されている
図版なのだが(P.60)、一見して(画像1)と同様に本編のコマのトリミング
に見えるだろう。
しかし、(画像3)は間違いなくスチールである。
本編で該当するのは、三浦半島・荒崎海岸での最終決戦に編集されている
カット(画像4)なのだが、実際には生田スタジオのホリゾントを背景に撮影
されている。

   画像4

1コマずつ比較して確認をしてみたのだが、トリミングをして同一となるコマ
は存在していなかった。
さらに言うならフォーカスとライティングも異なっている。
つまり、(画像3)は本編の16mmのコマからの図版ではなく、改造コブラ
男の貴重な単体スチールであったのである。


トップへ
トップへ
戻る
戻る