新・仮面ライダー考証学 41



 昨日(4月9日)放送されたNHKの『ゆうどきネット』に平山亨先生と藤岡
弘、氏がご出演になっていた。
 
収録は4月7日に行なわれているのだが、藤岡氏は39年ぶりに鶴川街道
の事故現場を訪れて、当時の状況を舗道に横たわって再現しながら語って
いらっしゃった。
平山先生はコブラ男の前後編のシナリオを持参なさって、第10話の台本
が開かれると藤岡氏が事故を起こしたシーンには「問題のカット」と朱色で
大きく記されてあった。
山田稔監督による2本撮りとして第9、10話の撮影が始められたのは197
1年3月の下旬、カメレオン男の大阪ロケから帰京した直後の24日以降で
ある。
そこから事故が起こった3月末までの1週間で、主に第10話の撮影が先行
して行なわれた。
この間で、第9話も含めて藤岡氏の本郷猛としての出演シーンの大半が撮
影済みであり、過去のフィルムからの流用は一部バイクでの走行シーンに
限られている。
しかし、変身後の仮面ライダーの演技の大半は岡田勝氏と中村文弥氏によ
って演じられた。
ところで、このコブラ男編で使用されている仮面ライダーのFRP製のマスク
はAタイプだが、改修によって触角アンテナの付け根には自転車のブレー
キワイヤーが使用されている。
これはアクションによって触角アンテナが折れたり曲がったりする事への対
処だったのだろうが、わずかな動きにもアンテナが揺れてしまう不自然を生
じた。
それでも、この処置は第11〜13話まで引き継がれる事になる(ただし、13
話で使用されているマスクはBタイプ)。

また、コブラ男編より旧サイクロン号のカウルに取り付けられている風防が
新しくなり、以前のものとは明確に形状が異なっている。
そもそもサイクロン号の風防は市販品の流用であり(当時の価格で約3万
円だった)、破損したが同一のものが入手できなかったので代替品となっ
た。



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