『仮面ライダー』の第2クール、即ち2号ライダー編の制作開始後、大阪MB
Sでもこれを販売するためのセールスシート(番販用のパンフレット)がつく られた。
旧サイクロン号(これも第2NGタイプ!)に跨がった仮面ライダーを正面か
ら描いたイラストの赤表紙の冊子がそれである。
表紙には番組企画書と記されているが本来の意味での企画書ではなく、系
列局やスポンサー向けに作成され配布されたものである。
以下、本文から引用したい。
月光仮面の歌がリバイバルし、怪獣ブームが再来しています。
かって月光仮面が大ヒットしたのは普通の人間が仮面をつければスーパー
ヒーローに変り、悪人相手に活躍する、そのスカッとしたカッコよさが子供ば かりでなく大人にとっても夢であり、あこがれであったからです。
その後、ウルトラマンをはじめ怪獣ものがブームをよび、一時下火とはなり
ましたが今ふたたびブームとなっています。
この企画はそのタイミングをとらえて発足し、第1シリーズは多大の反響を
よび、視聴率も関西地区で20%前後の高率を得るにいたりました。
第2シリーズもキーハンターばりのアクションとスピード、そして敵として立向
かう新しい型の怪獣改造人間(サイボーグ)の恐怖を随所におり込み前シリ ーズ以上の高視聴率をねらっています。
全人類をサイボーグ化するショッカーの恐怖!
世界征服をもくろむ秘密結社ショッカー!
それに敢然単身立ち向う男
仮面ライダー!!
仮面をつければ超人的な能力が生れる仮面ライダーがショッカーのトカゲ
ロン、サボテグロン、キノコモルグたちを相手に闘う痛快きわまりない怪奇 アクション映画でこれは7時台のキーハンターです!
特撮の老舗、東映テレビ映画が全能力を駆使して作るこの仮面ライダーは
きっとお茶の間の人気を独占するでしょう。
このようなイントロダクションを経て、スタッフとキャストの紹介、ショッカーに
ついての説明文、主題歌の歌詞、第1クールの視聴率などが掲載されてい る。
同時に毎日放送の番宣スチールから4点(小河内ダムでの旧1号の単体、
生田での一文字隼人対キノコモルグの特写2点、大阪でのドクガンダー成 虫の単体)が掲載されていて、特にドクガンダー成虫のスチールは他では 見られない珍しいものである。
また、佐々木剛氏、小林昭二氏、千葉治郎氏、山本リンダさんのセールス
用のポートレートの掲載もある。
画像はドクガンダーの大阪ロケの際に行なわれたMBSの特写の1枚。
仮面ライダーを演じているのは佐々木剛氏、ドクガンダー成虫は岡田勝氏
である。
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