移行帯底生魚04

バケフサアナゴは七百五十Mくらいの深さからのみ知られている珍しい種類で、アナゴというよりウツボのようなずんぐりむっくり型をしています。ニセクズアナゴのスマートさとはずいぶん違います。これらアナゴ類はウロコがなくそのかわり側線が発達しているのでちょっとした水の流れの変化には敏感だと考えられます。味はどうなんでしょうね。アナゴ丼はうまいのかな?ミズテングは底生魚としましたがどちらかというと遊泳性で駿河湾のサクラエビ漁にたまに混じって獲れます。歯は針のように鋭くて内側に湾曲しています。一度捕らえた獲物を逃がさないためでしょう。体は円筒形で後ろの方だけにウロコがあるのが特徴です。さてサメの仲間が世界で四百種類、エイの仲間が五百種類知られている中でギンザメの仲間は三十種類ほどで少数派です。その少ない中ではこのギンザメが代表格でしょう。胸びれを上下に羽ばたかせて鳥のように泳ぎます。イラストはオスで腹びれの根元にクラスパー(交接器)と呼ばれる器官が二つ見えますがこのどちらか一方を使って交尾します。「鮫」の字にあるように多くのサメは交尾によって子孫を残します。
1.バケフサアナゴ
 Coloconger japonicus
 56p

2.ニセクズアナゴ
 Nettastoma solitarium
 48p

3.ミズテング
 Harpadon microchir
 60p

4.ギンザメ
 Chimaera phantasma
 75p