移行帯底生魚10

ここに示した二パターンの魚は一見全く姿かたちが違いますがいずれもカサゴ目カサゴ亜目というグループに属する仲間でカサゴ目はスズキ目(約9300種)に次いでの大所帯(約1300種)を形成しています。種類の豊富なカサゴ目、専門的には「三番目の眼下骨が頬を横切って後方に伸び前鰓蓋骨まで達している」のが特徴、だそうです。頬は棘だらけで英語では頬に甲を持つ魚(mail-cheeked-fish)と呼ばれています。ニセオキカサゴ、オキカサゴはフサカサゴ科に分類され水深三百五十Mから六百Mあたりの天皇海山に棲息しています。それにしてもこの二匹、大した違いもないのに一方はニセ-などと名づけられて少々気の毒ではあります。さて残りの三匹はキホウボウ科に属しますがおおよそ魚らしくありません。どちらかというと昆虫っぽいですよね。ヒゲがあり胸びれの一部が足のように発達していて海底を歩きながらエサを探します。大陸棚に多いホウボウという魚も同じで方々歩き回るからかなと思っていましたが実際はホウホウと鳴くからだそうです。キホウボウも鳴くのでしょうか。
1.ニセオキカサゴ
 Helicolenus fedorovi
 27p

2.オキカサゴ
 Helicolenus avius
 20p

3.ナンヨウキホウボウ
 Satyrichthys hians
 17p

4.トゲキホウボウ
 Satyrichthys serrulatus
 21p

5.ソコキホウボウ
 Satyrichthys engyceros
 24p












三番目の眼下骨