移行帯底生魚18

二百種近いクサウオ科の一員のイサゴビクニンは北海道より北のオホーツク海や千島列島辺りの寒い所にいます。水族館などで飼育されるときも水温三℃と身を切る冷たさ、海底にじっとしていることが多いようです。クサウオ科の特徴で左右の腹びれが合体して吸盤になっています。なので水槽の壁にぺたっと貼りつくこともあります。ツボダイとクサカリツボダイはときどき食用で出回ることもあります。幼魚は表層にいて成長すると海底に下りてエビなどを捕食します。スズキ目カワビシャ科に属し彼らの仲間は十一種くらいいます。深海性といっても典型的オーソドックスなサカナの姿をしていますね。さてスポイト状の口を海底に向けているのはサギフエ。歯はないから吸い込み型ですね。棲む場所によって模様が様々、色んなバリエーションがあるようです。食べられそうですが美味しくないとのこと。トゲウオ目というところに属しサギフエ科は十二種くらいが知られています。親戚のヨウジウオ科にはタツノオトシゴがいます。浅い所にいるグループはスマートで深くなるにつれずんぐりした体型になるようです。普段暖かい海にいるので北国育ちのイサゴビクニンとの同居はありえませんね。最後はヘビゲンゲ。シロブチがいればこのようにクロブチもいます。イサゴビクニンと同じく冷たい海の底がお気に入り。
1.イサゴビクニン
 Liparis ochotensis
 30p

2.ツボダイ
 Pentaceros japonicus
 30p

3.クサカリツボダイ
 Pseudopentaceros wheeleri
 55p

4.サギフエ
 Macroramphosus scolopax
 15p

5.クロブチヘビゲンゲ
 Lycenchelys maculata
 30p