移行帯底生魚23

あまり耳慣れない種類ですがこの細くなった尾部から想像すると、そうアシロの仲間なんですね。いずれもシロチョウマン属でインド洋とか太平洋の西側、つまり日本やフィリピン、オーストラリアあたりに棲息しています。見た目ではなかなか違いが分かりづらい魚なので捕まえたときの損傷が大きいと種類を同定するのが難しいそうです。少し前の図鑑ではG.oceaniumをシロチョウマンとして紹介していました。G.japonicumは学名にあるように日本で一旦記載されたんですが第二次世界大戦中に消失したとかで、戦後新たに採取した標本から新模式標本としてこちらをシロチョウマンにしたそうです。結果、G.oceaniumはもっと早く見つかっていたにもかかわらず和名は「ニセ」シロチョウマンと不名誉な名前が付けられてしまいました。さぞかし納得いかないことでしょう。英語ではシロチョウマンはJapanese cusk(日本のタラ)、スカシチョウマンはSculptured cuskと呼ばれています。スカシチョウマンは彫りが深いんでしょうかね。
1.ニセシロチョウマン
 Glyptophidium oceanium
 20p

2.シロチョウマン
 Glyptophidium japonicum
 22p

3.スカシチョウマン
 Glyptophidium lucidum
 21p