中深層遊泳魚23

アカマンボウ目というのは非常にユニークな体型をした種類が多く丸いのからひょろ長いのまでバリエーション豊かです。余談ですが有名なマンボウは別のグループ(フグ目)です。アカマンボウ目の仲間は滅多にお目にかかれない種類が多く世界でも二十種程度が知られているに過ぎません。共通した特徴はエサを獲るときに上あごをビローンと飛び出させることができることです。ここに描いた二匹はアカナマダ科に属しこの二種類のみで非常に珍しい種類です。特徴はご覧のとおりアカナマダは隆起したおでこ、そのおでこから始まる赤い背びれ、もしどこかの海岸に打ち上げられても間違えようはないでしょう(予備知識として知っていればの話ですが)。もう一つの特徴は墨を噴出するワザを持っていることです。体内に墨汁嚢(ぼくじゅうのう)という袋を持っていてお尻の総排出口からスミを出すそうです。威嚇用ともいわれていますが何の役目なのかよくわかっていません。一方のテングノタチは長い体と突き出たおでこ、これもおでこの先からアンテナのような背びれが始まっています。水族館でもいいから一度泳いでいる姿を拝みたいものです。
1.アカナマダ
 Lophotus capellei
 200p

2.テングノタチ
 Eumethichthys fiski
 100p