中深層遊泳魚38

珊瑚礁と色鮮やかな熱帯魚の印象が強い沖縄の海ですが、西の沖合いには沖縄トラフという二千二百M級の深海が、また東には七千五百M級の琉球海溝を近くに抱えていて多種多様な深海生物が棲息しています。尾びれがシュっと伸びたハマダイは深海魚の中でも美味な魚として最高級にランクされています。見た目も朱色が鮮やかです。ナガタチカマスは小骨の多さを我慢すれば味はなかなかのものらしいです。飼育が難しいようですが美ら海水族館では日々研究が進められています。ヨリトフグの体はぷよぷよで棘がなく無毒なので食べられるとのこと。一方ウチワフグはお腹を膜状に広げたり畳んだりすることができます。他のフグのようにプクーっと膨らませることはできません。黒斑状の目玉模様が威嚇の武器なのかもしれませんね。英名のThreetooth puffer三枚歯のフグという意味で上の歯が二枚に、下が一枚に見えるところがその由来です。学名も分解するとtri(三つの)+odonus(歯)+macros(大きい)+pteron(翼)、とそのまま特徴を現しています。食べられますがかなり珍しい種類だそうです。深海魚でさえ色鮮やかなのはさすが沖縄、いや偶然でしょう。
1.ハマダイ
 Etelis coruscans
 120p

2.ナガタチカマス
 Thyrsitoides marleyi
 200p

3.ヨリトフグ
 Sphoeroides pachygaster
 41p

4.ウチワフグ
 Triodon macropterus
 54p












三枚歯