上部漸深層遊泳魚01

表題は「じょうぶぜんしんそうゆうえいぎょ」と読みます。「漸深層」はようやく(漸く)深くなるぞ、という意味でここはまだ深海の入り口なのです。カラスザメ属は比較的小さなサメが多くこの四種も例外ではありません。サメというと獰猛で活発なイメージが強いのですがこの仲間は葉巻のような華奢(きゃしゃ)な体型なのが特徴です。食べ物もハダカイワシやイカなどの小動物が多いようです。緑色の眼、お腹の発光器といった深海ザメの特徴を持っています。しかし釣りや漁業でたまに混獲されたときは外道(げどう)として扱われ、多くは捨てられる運命にあります。利用価値はないんですね。カラスザメとフジクジラはよく似ています。ウロコの形が前者はトゲ状に並び後者は先端が平らで滑らかな感じだそうです。カラスザメはその名の通り真っ黒な体、フジクジラは藤色の非常に美しい色をしているそうです(ただし死んでしまうと真っ黒に)。それにしても決して大きくはないのになぜクジラと付いているのでしょう。そしてもう一つよく分からないのは腹びれの後ろにあるシュッと伸びた黒い斑紋、どこかのスポーツ靴メーカーのデザインみたいですが一体何のため?
1.フジクジラ
 Etmopterus lucifer
 43p

2.カラスザメ
 Etmopterus pusillus
 50p

3.ヒレタカフジクジラ
 Etmopterus molleri
 46p

4.ホソフジクジラ
 Etmopterus brachyurus
 50p