上部漸深層遊泳魚07

どちらもツノザメの仲間です。モミジザメはウロコが葉っぱのようでカワラ状に重なっていることから名付けられたのではと思います。胸びれの内側が角張っています。ヒゲツノザメは鼻ヒゲが自慢でこれを触覚器官として使ってエサ生物を探しています。深海性であるツノザメ類はアンモニア臭がないので食用として結構いけるそうです。深海鮫に限りませんが同じ食用でも一部のフカヒレ漁には眉をしかめてしまいます。高額で取引されるフカヒレを求め釣ったサメをその場でヒレだけ切り落とし、かさばる胴体は生きたまま海に投げ捨てます。泳げなくなったサメはもがき苦しんで窒息死します。かくして海底に死屍累々の山が築かれるわけです。このフィニングという行為は悲しいかな、グルメブームに乗りアジアから欧米に広がっています。フカヒレの食文化を非難しているわけではありません。生き物の恵みはできるだけ全てを利用して欲しいのです。人は生かされているのです。  <追記>フィニングについては日米欧など大西洋での漁業に関わる国と地域が二〇〇四年十一月、国際漁業管理機関の大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)開催の会議にて禁止措置を共同で取ることになりました(新聞記事より)。大西洋だけでなく全世界に通用させられるといいんですけどね。
1.モミジザメ
 Centrophorus squamosus
 140p

2.ヒゲツノザメ
 Cirrhigaleus barbifer
 100p