上部漸深層遊泳魚12

キュウリウオ目が約二百四十種、セキトリイワシ科が六十種あまり、比較的種類数の多い一団です。なぜハゲなどと付けられてしまったのでしょうか。ハゲイワシは頭が大きく体長の三分の一くらい、大きな眼とその上が盛り上がっていることが特徴です。マルコンニャクイワシの鼻先は上から見ると丸くなっているのが和名の由来でしょう。クログチイワシの鼻先は長く突き出していて眼はちっちゃめ、沖縄舟状海盆というところから見つかっています。ノコバイワシは歯がノコギリのように三角の形になっています。歯といっても人間の唇みたいな部分に生えています。魚の場合は口の一番前の部分を前上顎骨(ぜんじょうがくこつ)、左右の口元部分が主上顎骨(しゅじょうがくこつ)といって別々の骨構造から成り立っています。ノコバイワシの三角の歯はこの主上額骨にあります。専門用語は舌をかみそうなので苦手です。
1.ハゲイワシ
 Alepocephalus owstoni
 40p

2.マルコンニャクイワシ
 Alepocephalus longirostris
 24p

3.クログチイワシ
 Narcetes lloydi
 34p

4.ノコバイワシ
 Talismania antillura
 15p