上部漸深層遊泳魚22

アカチョッキクジラウオはアンコウイワシ科(世界で二種)、アカクジラウオダマシはこの一種のみ、クジラウオはクジラウオ科(約三十五種)にそれぞれ属します。アカチョッキクジラウオはちょうど肩のあたりが鮮やかな赤色を帯びているのでこの名が付きました。大きな顔してます。体の表面に背中からお腹にかけて乳頭状の感覚器官が何列か並んでいます。側線のような働きをするのでしょうか。ウロコはありません。アカクジラウオダマシも鮮やかな紅色をしていて体の表面は細かいトゲに覆われビロード状になっています。手触りはよさそうですね。側線は大きな管状ではっきりしてます。クジラウオ科が上の二種と異なるのは腹びれがないことです。それにしてもクジラとは大げさ過ぎませんかね。<追記>二〇〇九年一月、クジラウオ科にまつわる新たな発表がありました。これまで別々の種類に分類されていたクジラウオ科(whalefish)、ソコクジラウオ科(bignose)、リボンイワシ科(tapetail)のミトコンドリアDNAを分析したところ、実はほとんど差がなくそれぞれ雌、雄、仔魚だというのです。三者とも全然似ていないので別々だと思うのも無理ありません。いずれ一種類に統一されるでしょうがここでは今までの名称で紹介しておきましょう。ちなみにリボンイワシのお腹は動物プランクトンの食べすぎで膨らんでいます。
1.アカチョッキクジラウオ
 Rondeletia loricata
 10p

2.アカクジラウオダマシ
 Borbourisia rufa
 30p

3♀.クジラウオ
 Cetichthys parini
 19p

3♂.ソコクジラウオ
 Vitiaziella cubiceps
 5p

3Lv.リボンイワシ
 Eutaeniophorus festivus
 6p(体長)/80p(全長)