移行帯底生魚
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身も凍る冷たい海の底でノトセニアファミリーは進化をしてきました。その中でもここに描いたコオリウオ科は約十七種類からなるグループで、何と透明な血液を持つユニークな魚たちです。ヘモグロビンがほとんどないせいなのですが酸素を体全体に行き渡らせなければならないのは他の魚と同じでそのために彼らは独自の工夫をしました。まず大きな心臓と太い血管でパワーアップ、また血液の量も多くして新陳代謝の効率を上げました。さらにウロコを拒絶、皮膚からも上手く酸素を取り込めるようにしました。おかげでマグロのように泳ぎ続けなくても海底でこうして生きていける体を手に入れた訳です。C. rhinoceratusは英語でunicorn icefishといい鼻先にあるトゲが一角獣(ユニコーン)を連想させたのでしょう。また手前で腕立て伏せのポーズをとっているのはC. hamatus、サンキャクウオと同じような姿勢で獲物を待っているところが観察されています。 |
1.Channichthys rhinoceratus ワニグチコオリウオ 60p 2.Chionodraco hamatus コオリウオ科 47p 3.Chionodraco rastrospinosus コオリウオ科 52p 4.Neopagetopsis ionah カラスコオリウオ 56p 5.Champsocephalus gunnari コオリカマス 66p |
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