移行帯底生魚
/生物18

真っ暗闇で誰にも見られない環境にもかかわらずこの造形の美しさは何がそうさせるのでしょう。特に残りやすい貝殻はコレクションの対象になっています。それが深海性であればなおさら希少価値が出てきます。ハリナガリンボウは殻の周囲に放射状のツノを持った太陽のような巻貝です。名前の由来は仏具として使われる輪宝(りんぼう)、成長するたびにツノは切り落としていくのでらせん状の渦巻きは多角形になっています。ちなみに学名のyokaは九州の方言"良か"から付けられたとか。オオナミカザリダマも貝殻だけ見ていれば美しい貝です。しかしその性格(?)は獰猛で他の貝の殻に穴を開けて食べてしまいます。ヒラノマクラという二枚貝がよく狙われるので鯨骨生物群集の構成メンバーです。タマガイ科に属します。ソコクラゲは冷水性のクラゲで泳ぎません。岩などにぴったり吸い付いています。その付着力は強力な掃除機(スラープガン)でも剥がせず岩を叩いて驚かせないと離れてくれないそうです。ビー玉を半分にしたようなドーム形をしていて内部の放射管などが八等配になっているのが透けて見えます。短い粘着性の触手で岩にしがみつき、長い触手をバンザイさせて漂うプランクトンを待ち構えています。必死さが伝わってきますね。
1.Guildfordia yoka
 ハリナガリンボウ
 9p

2.Tanea magnifluctuata
 オオナミカザリダマ
 2.5p

3.Ptychogastria polaris
 ソコクラゲ
 2p












りんぼう