深海層遊泳魚
/生物06

深海には○○イワシと付くサカナがたくさんいます。私たちが普段食卓でお世話になっているイワシはニシン目ニシン科のマイワシかウルメイワシですが深海魚にはハダカイワシ(ハダカイワシ目)、イトヒキイワシ(ヒメ目)、ソコイワシ(ニギス目)、セキトリイワシ(ニギス目)、リボンイワシ(クジラウオ目)などなど…縁もゆかりもないところにイワシがいます。何か変なサカナが獲れたぞ、分類は何だか分かんないけどサカナの格好をしている、じゃあ名前にはイワシを付けとこう、というあたりが理由かもしれません。であればコノハイワシもなるほどと思えてきますね。分類上はニギス目ハナメイワシ科コノハイワシ属に属し二種類が知られています。ハナメイワシ科では腹びれがない唯一の種類です。もう一種のPlatytroctes mirusには腹びれが存在します。ちなみにハナメイワシ科は胸びれの上、肩部というそうですがどこが肩だか…それはともかく管状の発光液を出す器官を持っているのが特徴です。次にグリーンボンバー、直訳すると緑の爆弾魔、という物騒なネーミングです。学名も泳ぐ緑色の爆弾です。見てのとおり泳ぐゴカイの一種で首の辺りに緑色の爆弾を装備しています。敵に襲われたときに光らせながら投下、そちらに気を惹きつけておいてそそくさと逃げる戦法のようです。ただ爆発はしないようで効果は光っている間で限定的、時間稼ぎには十分なんでしょうね。いやぁ知恵をつけましたね。最後にフクロイカ、えっイカ?と聞き返したくなるほど異様な姿です。捕まえてもスクリューのような尾っぽはすぐ切れてしまうらしく泳ぐ姿がとらえられて初めて確認されました。泳ぐための推進用なのかクダクラゲへの擬態なのか理由はよく分かっていません。おそらくこれは幼体でフクロイカの成体は何の変哲もない普通のイカでした。
1.Platytroctes apus
 コノハイワシ
 18p

2.Swima bombiviridis
 グリーンボンバー
 9p

3.Planctoteuthis oligobessa
 フクロイカ
 20p












フクロイカの成体