下部漸深層遊泳魚
/生物03

深海には透明な体を持った生物が多くいます。周りと同化させるカモフラージュが進化の過程で備わったんだとすれば、何もない水だけに囲まれた環境で見つからないための工夫が「透明になること」だったのかもしれません。しかしモノを見るためには網膜に光情報を映像として結合させなければならず眼だけは透明にする訳にいきません(だから完全なる透明人間はありえないのです)。この浮遊性のクラゲダコもそのせいで管状眼が透けてやたら目立っています。少し離れて見るとまさしくクラゲですね。馴染みのマダコと同じく吸盤の周りにヒゲが生えていない無触毛類に分類されています。それにしてもこの眼でキョロキョロされてしまうとちょっと引いてしまいます。ニシソールデメニギスはシルエットで見ると大きな口を開けているように見えなくもないですが実際は先端のオチョボ口でクラゲ類を食べていると思われます。C.braueriはいわゆるオニハダカの仲間で非常に数が多いため色んな生物たちのエサになっています。繁殖力がすごいんですね。自らは動物プランクトンを食べています。
1.Amphitretus pelagicus
 クラゲダコ
 10p

2.Opisthoproctus grimaldii
 ニシソールデメニギス
 8p

3.Cyclothone braueri
 ヨコエソ科
 3.8p