中深層遊泳魚
/生物17

世界中の温帯、熱帯域に分布しています。ヒカリキンメダイ科は四属が知られていて数種類程度の小さな所帯です。日本近海にもいるヒカリキンメダイ(Anomalops katoptron)はTwo-fin flashlight fish(背びれが二基)で発光器は楕円型、一方ここに描いたオオヒカリキンメダイはOne-fin flashlight fish(背びれが一基)で発光器はソラマメ型をしています。発光源のバクテリアは光りっ放しです。じゃあ何で点滅するのか。発光パターンに特徴があって、点滅方法はヒカリキンメダイが回転式、オオヒカリキンメダイはシャッター幕方式です。両方の特徴を持った種類もいるそうで自分は他とは違うんだとアピールしています。さてオオヒカリキンメダイは寝ているときはさすがに光らず(幕を閉じたまま)、外敵が来たりピンチになると点滅が早まる習性があります。普段の食事はプランクトン、どうやら光らせっ放しでおびき寄せるようです。エサ探しも巧妙で前方を照らすため発光器を前方に広げる可動式のリトラクタブルライトを採用しています。すごいですね。さらに群れで行動するときは整列して一方向に移動するのですが危険が迫ると一斉に発光をやめ、暗闇の中で三々五々散り散りになってから再び点灯、敵の目を欺くワザも身に付けています。同時に消灯するタイミングは誰がどのように号令をかけているんでしょうね。
1.Photoblepharon palpebratus
 オオヒカリキンメダイ
 20p












発光パターン