上部漸深層遊泳魚
/生物05

クラゲはとにかくその泳いでる姿がユーモラスですね。ぽわんぽわん、といかにも頑張ってるぞという生命らしさを感じます。この独特の動きはパルセーションというそうです。さてニジクラゲは資料によっては触手のない胴体だけの姿で描かれていることがあります。これは敵に襲われた時などに発光する触手を切り離しながら逃げる習性があるからで、ひょっとしたらプランクトンネットか何かに捕らえられて過度のストレスを感じたニジクラゲ君が片っ端から触手をちぎってしまい丸坊主になったところを発見されたからではないでしょうか。ヒドロ虫綱の硬(カタ)クラゲ目イチメガサクラゲ科に属しています。次にクロカムリクラゲとムラサキカムリクラゲ、共に鉢虫綱の冠(カンムリ)クラゲ目の仲間で何やら宇宙空間に浮かぶ宇宙生命体のようです。両者とも傘の部分が発光すると言われていますが詳しいことはよく分かっていません。さてときどきミズクラゲの一生という挿絵を目にすることがありますが、ここに紹介したクラゲは一生を中層で過ごすタイプで固いモノに接触する機会がないので「ポリプ」、「ストロビラ」という固着の世代がないと考えられています(省略発生というそうです)。また性別のない無性世代とオスメスのある有性世代を繰り返していることも特徴です。ちなみに有櫛(ゆうしつ)動物門を構成するクシクラゲの仲間はオスメスの区別がなく、「幼虫」としてスタートし「プラヌラ」、「ポリプ」という世代がありません…そろそろこんがらがってきました。もうやめましょう。とにかくややこしい生き物であることは確かです。
1.Colobonema typicum
 ニジクラゲ
 2p

2.Periphylla hiacinthina
 クロカムリクラゲ
 4p

3.Atolla wyvillei
 ムラサキカムリクラゲ
 10p












ミズクラゲの一生