上部漸深層遊泳魚
/生物08

ひと口にイカというとほとんどの人のイメージはスルメイカのような姿でしょう。しかし世界中に五百種前後いると言われるイカは実に色々な姿、パフォーマンスを見せてくれます。サメハダホウズキイカは漢字で書くと鮫肌酸漿烏賊とか鮫肌鬼灯烏賊とかになって何のこっちゃ分からなくなります(読めないし書けないし…)。イカはスベスベという常識に反して表面はザラザラ、形は植物のホオズキに似ているのが由来でしょう。だから多分サメハダホ「オ」ズキイカが正しいんでしょうけどね。浮遊性なので体に塩化アンモニウムを貯えてふわふわ漂っています。一方メダマホウズキイカは読んで字のごとく目玉がやたら目立つイカです。しばしば腕を上に持上げたJポーズという姿勢をとっているところが観察されています。何かの擬態なのかくつろいでいるのか、下を見るとき邪魔になる腕を反り上げているという説もあります。面白いですね。また暗闇でどんな意味があるのか刺激されると顔面と腕がポアーッと赤くなる光景もなかなか興味深いです。さてヒレギレイカとウチワイカは小さな種類です。前者はヒレにスジがあり、後者はヒレが外套膜全体に大きく広がっています。
1.Cranchia scabra
 サメハダホウズキイカ
 13p

2.Teuthowenia megalops
 メダマホウズキイカ
 20p

3.Ctenopteryx siculus
 ヒレギレイカ
 4p

4.Discoteuthis discus
 ウチワイカ
 9p