上部漸深層遊泳魚
/生物11

鉢虫(はちむし)綱に属する重量級のクラゲです。どちらもミズクラゲ科ですが本家のミズクラゲのような繊細さはありません。どっしりと存在感を際立たせています。ユビアシクラゲは丸いボールに太い脚(口腕、こうわん)をぶら下げています。この脚の本数は四本から七本、といい加減なようでアバウトなDNAの持ち主なんでしょうかね。傘の内側にはピンク色した網目状の放射管が見えます。また傘を縁取る赤い帯模様がワンポイントアクセントになっていますね。一方のスティギオメデューサもボリュームたっぷりです。メデューサというのはご存知のようにギリシャ神話に出てくる頭がヘビで見た者を石に変える眼を持った怪物ですが英語ではJellyfish以外の表現としてクラゲそのものをMedusaとも言います。四本の帯状の脚(口腕)は一M以上あります。昔のSF小説に出てきた火星人がこんな姿してませんでしたっけ。仮称ですがこの巨大なクラゲにダイオウクラゲという名前を与えている資料もありました。いずれ標準和名として定着するかもしれません。
1.Tiburonia granrojo
 ユビアシクラゲ
 75p(傘径)

2.Stygiomedusa gigantea
 スティギオメデューサ
 50p(傘径)