・・・詩(ポエム)と言うとメルヘンチックなのですが、性格が反映されるのかメルヘンとは言い難い(^_^;
どれもこれも大昔のものです。自分の作品、他の人の作品、織り交ぜてありますが、
気に入った作品ばかりなので、ちょっと暇つぶしに見ていって下さい。



青い惑星

僕たちに伝えられるのは
いつだって悲しい出来事
人々の争いと死んだ森
僕は時々おもうのだ
この世界はいつだって
悲しみに満ちているから
地球はこんなにも
涙色なんだろう・・・と


森の儀式
天と地の精霊を呼び出して
黄金(きん)色の音楽を奏でよう
12月の森は静まりかえり
樹々の不思議な息づかいだけが響く
涙のような輝きが運命(さだめ)の樹に灯れば
人に狩られたキタキツネの親子の
悲しい葬列がはじまる
魂は天と地に誘われ
12月の森は精霊たちの美しい儀式と
人間たちの偽善の神の祭りで染まるのだ・・




うちからウサギがいなくなった日

うちからウサギがいなくなった日
朝の空は音もなく、とても静かな青だった
まるで一歩 別世界に踏み込んだような感覚は
悲しいと思う心を ほんの少し惑わせた

うちからウサギがいなくなった日
私の心はからっぽで ただ虚ろな色だった
まるで天の母からの呼び声のような
真白な雪が 舞っていた

もう二度とその姿を見ることはない
冬の朝−−−


叫び

この地球の

先住たちの叫び声

戦争なんて

悲しいばかり


冬の鳥

冬の寝息が聴こえてきそうな静かな夜
鳥はガラス細工の夢に抱かれ
森の樹木によりそっていた

吹き抜ける風はいつの夜も
この小さな存在にの氷刃を投げつけて
鳥はその小さな身体を震わせながら
凍りつく夜に耐えていた

たえまなく降り続く白い綿帽子は
すべてのものを白一色に染めあげて
冬の懐の中で眠る小さな鳥も
やがてはこの一つの風景の中に
包まれていった・・・

月夜
駅からの帰り道 いつもお月様と間違える水銀燈がある。
その下に住んでいる猫は 白と黒と斑の親子
桜の木はこぞって空に腕をさしだして
春になったら誰よりも早く花をつけたいと願う
それを横目に銀杏のからいばり
月のない夜は 銀色のベルを鳴らしましょう
月があるならば そうするまでもなく
美しい夜は 寒々と美しい
詩・中島みゆきのオールナイトニッポン「ポエムのコーナー」より
絵・早川 都萌



Symphony

空に見えるものは海
海に見えるものは空
青い青い光のSymphony

空を軟らかな風にのって翔ければ
聴こえてくるのは波の子守り歌(ララバイ)
海のゆりかごに抱かれて
子供たちは夢見ごこち

空にあるものは海
海にあるものは空
青い青い光のSymphony




月の夜
今宵は月夜
おそろしいほどの月光に
天人たちはささやき合う
夜空にきらめく
宝石のような星々さえも
今夜は月に魅せられる