私にとっては昔懐かしいお話です。エッセイよりも物語りの方が多いかも。
これも自分の作品あり、友人の作品ありです。書いてもらった方が多いかな。
ちょっとのぞいていって下さいね。


文:kahara

ある日、ウサギがカメに言った。
『お前ほどノロい奴はいるもんか』
カメは少しむっとして、のってしまった。
『かけくらべをしよう』
ウサギは自信満々でひきうけた。
(俺が負けるわきゃあない!! 俺はウサギだ。)

さて、試合が始まった。ウサギはとびにとばして少しつかれた。
ひと休みして、寝てしまった。カメはその間、懸命に走ってウサギを追い抜いた。
ウサギはそれに気付くと、必死で追った。でも駄目だった。試合はカメの勝ちだった。
村のみんなはカメを讃えた。よくやったと誉めた。カメも誉められるにまかせていた。

その夜、カメは布団の中で今日の事を考えた。カメはちょこっと悲しくなった。
なぜならカメはカメだったから。どうしてもカメだったから。
ウサギを傷つけてしまったから。
・・・・・・・・・カメはとても悲しかった。