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蕎麦切りうどん(麦蕎麦)について

 

平成17年6月1日

 

 平成16年4月、福原先生(料理研究家・江戸流蕎麦打ち指導者)から蕎麦打ちの手ほどきを受け、「うどん打ち」についてもお尋ねをしたところ「蕎麦もうどんも同じです」と、お答えをいただきました。

 以来、一年間に渡り江戸流蕎麦打ちの技術に導かれながら、千二百回にわたるうどん打ちを試行し、加水の按配(気温20℃で小麦粉の重量の54%が基準)、水回しやこねの方法に工夫を加え、“麦蕎麦(むぎそば=麦による蕎麦)”とも呼称すべき極めて繊細なうどんの完成に至りました。

 それは、「水回し、ねり、くくり、へそ出し、鏡出し、丸出し、角出し、肉分け、巾出し、本のし、たたみ、切り」と連続する蕎麦打ちの工程をそのままに行うとともに、「きわめて短時間のうちに茹で上げ網でざるにすくい、穏やかに水にさらしてあら熱を除いたのちさらに、氷水で引き締めて盛り付けてすぐに食す」というごとくに、手打ち仕事に要する時間(約15分)や茹でに要する時間(約60秒前後)も含め、徹底して「蕎麦を打って食すのと同様の作法の上に成り立つうどん」となりました。

蕎麦のように打ち上げ切り上げたうどんであることから名を、「蕎麦切りうどん」といたしました。まだ菜の花が残る暑さに向かう季節に生まれ、“花うどん”、みずみずしさの中に香り立つすがすがしい味わいが菜の花に良く似合う。また、私の娘の名前も合わせ、通称を『菜の花うどん』といたしました。

今後とも、まごころを込めて打ち上げてまいります。末永くご賞味ください。

 

《  蕎麦切りうどんの茹で方  》

蕎麦切りうどんの茹で方は、手打ち蕎麦の茹で方とほぼ同じです。

○ 鍋にたっぷりの湯を沸かします。

○ 生麺(一人前)を、湯の中に滑り込ませるように、穏やかに入れます。

○ 湯の温度が下がって沸騰が静まります。そこで、湯の中の麺を、箸で静かにほぐします。

○ 湯が再沸騰したら吹きこぼれないように火を細くし、引続いて20〜30秒ほど茹でます。

○ 麺を網で一気にすくってざるに取り、ざるごと流水の中にさらしてあら熱を除きます。

○ 最後に、麺を氷水にさらして引き締め、盛り付けてすぐに頂きます。

※ 盛り付けたらすぐに頂くことができるように、つゆや薬味はあらかじめ用意をしておいて下さい。

※ 蕎麦切りうどんは蕎麦と同様に、打ち上げたその日に召し上がっていただくことが原則となります。やむをえず翌日となる場合には、冷蔵をお願いいたします。また、ラップに包んで冷凍していただくと、1週間ほどは美味しく保存することができます(茹で方は同じで、自然解凍の必要はありません)。

 


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