***今週の花***

(03.9.22) 死人花・曼珠沙華

 今年もまた秋の彼岸が巡ってきた。この花が毎年ピタリと彼岸に咲くことに対し、自然の中に神秘さを感じてしまうのは私だけだろうか。
 曼珠沙華は梵語で「天上に咲く赤い花」を意味し、かつては仏の花として墓地などに植えられたとか。死人花とは穏やかではないが、墓地に植えられたためか。他に、かみそりばな、とうろうばな、はなみずはみず、したまがり、捨子花、天蓋花などと呼ぶ地方もあるとか。
 3倍体であるため種子は出来ず、鱗茎のみで繁殖するが、繁殖力は旺盛である。鱗茎には水溶性のリコリンという毒素を含むが、水で晒せば毒素は消えるので、かつては救荒植物として畦や堤防などにも植栽されたようだ。それにしても、何と不思議な造形だろう。
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