神の住む山、白神山地 |
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学習編:ブナについてのおさらい
ブナの葉(ヘンガーデンの幼木)![]() |
★ブナ科は世界に10数属、約600種が自生する。アジアにはブナ属11種の内の7種の分布が確認されており、日本にはブナ(シロブナ)とイヌブナ(クロブナ)の2種類が自生する。イヌブナの葉は上のブナの葉よりもやや細長い。日本海側に自生するブナは根元に雪が残っている頃から葉を展開し始める。太平洋側のブナと比べて葉が大きく、やや丸みを帯びるのが特徴である。 ★日本のブナ林は林床がササ類(日本海側はチシマザサ、太平洋側はスズタケ)に覆われているのが特徴で、ヨーロッパとは異なる。通常、ブナだけの純林を構成することはなく、落葉広葉樹と混交して自生する。混交樹種としてはミズナラ、コシアブラ、ムシカリ、イワガラミ、イタヤカエデなどがある。ブナの北限に近いと言われる白神山地では低標高ではミズナラ、カツラ、オニグルミ、ムシカリなどが、また高標高ではミヤマホツツジなどが自生するが、ブナ帯ではブナの純林に近い構成となっており、東アジア地域の中でも特異な存在である。 ★ブナ林では秋になるとブナと共に低木のムシカリなどもあわせて美しく黄葉する。 ★白神山地のうち、秋田側4,344ha、青森側12,627haの計16,971haが世界自然遺産として登録された。ブナの自生は鹿児島までで、世界自然遺産の屋久島にはブナが自生していない。屋久島のスギが残ったのはブナが侵入してこなかったためと言われている。 |