1945年生まれ、英国のピアニスト、シンガー・ソングライター。
60年代初めから、Surrey州Guildfordを拠点 に、Phillip Goodhand-Tait & The Stormsville Shakersとして活動していた。
その一方で、作曲家としてLove Affairに曲を提供し、A Day Without Love (1968年)、One Road (1969年)、Bringing on Back the Good Times (1969年)、Baby I Know (1969年)等のとシングル・ヒット曲を生んだ。
バンド名をCircusに変更するも、本人は間もなく1969年にソロに転進する。
70年代に入り、DMJレコードから数枚のアルバムを出したが、その内1971年に発売された'I Think I'll Write a Songで、Brewの3人(Andrew Latimer, Doug Ferguson, Andy Ward)がバックを務めた。
80年代は、ビデオ会社をたちあげ、ロック、ブルーズ等のライブ・ビデオの販売を手掛ける。
90年代には、マルチメディア会社を設立し、絵本の販売なども行った。
2000年代に入ってThe Stormsville Shakersとしての活動を再開し、新譜もネット販売している
■ 1965 & 1966 (2003年)/Phillip Goodhand-Tait & The Stormsville Shakers
彼等のシングル等のCDコンピレーション盤。曲によっては、あきらかに盤おこしである事がわかるが、資料的価値は高い。
ところで、ジャケット下部の写真中央に写ってるのはMelかな?
■ Mix A Fix
モッズ・サウンド20バンドを集めたCDコンピレーション盤だ。Phillip Goodhand-Tait & The Stormsville Shakersは、1966年のNo Problemを収録している。
選曲はJamie Romerと、なんとNick Salomanだ。
■ The Larry Williams Show Featuring Johnny Guitar Watson with the Stormsville Shakers (1965年)/Larry Williams
Larry WilliamsとJohnny Guitar Watsonの英国ツアーのバックをStormsville Shakersが務めた際のライブ盤です。
ソウルフルな楽しいコンサートですが、Stormsville Shakersの演奏力の確かさに驚かされます。
■ Circus (1969年)/Circus
バンド名はCircusに変更した後、Phillip Goodhand-Taitはソロに転身します。
残されたバンドは、なぜかサイケなプログレ路線を歩みます。もちろんメンバーには,Mel Collinsの名前が...
■ Rehearsal (1970年)
記念すべき1stアルバム。渋く枯れた味わい、良質な英国シンガー・ソング・ライター作品として仕上がっています。
バックにスティール・ギターの名手B.J.Cole、更にはDoris Troy, P.P.Arnoldといった有名ソウル・シンガーの名前があることからも、DMJが第2のエルトン・ジョンとして、力を入れていた事が伺えます。
■ I Think I'll Write a Song (1971年)
バックにBrewの3人が加わった2ndアルバムです。
しっかりと,Andrew Latimer, Doug Ferguson, Andy Wardの名前がクレジットされています。
若いバックにあおられたのか、前作よりは勢いが出ててロック的になりました。ギター・ソロも随所にあり、Camelファン必聴です。なんと2012年3月に国内盤で紙ジャケCD化されました !
■ Song Fall (1972年)
人気の高い3rdアルバムです。再び、渋く味わい深い作風です。プログレ・ファンとしては、Chas Cronkの名前がバックにあることが気になりました。
■ Phillip Goodhand-Tait (1973年)
1曲目からソウルフルな曲でビックリ、その他コミカルな曲も数曲あります。
これまでの路線から離れた曲と旧タイプの曲が混在してて、ちょっとどっちつかずの印象です。
■ Oceans Away (1976年)
1曲目がタイトル曲のOceans Awayですが、正直、心にしみる良い曲です。
アルバムとしてはオケやストリングスによるアレンジが増えゴージャスな感じで、SS&Wの作品というより一般のボーカル物になってます。
■ Teaching an Old Dog New Tricks (1977年)
昔の曲調に近いものもいくつかありますが、全体にアップ・テンポな曲が多いです。
特徴的なしわがれた声も押さえ気味です。まあ、少し地味かもしれませんが、良質なポップ・アルバムかと思います。
■ The Last Laugh (2007年)
管や女性バックボーカルも入り元気いっぱい。The Stormsville Shakers時代を思わすような、ファンキーで楽しいアルバムです。
■ The Everlasting Love Affair (1968)年 / LoveAffair
Peter Bardensも在籍したLove Affairの1stアルバムです。
収録16曲のうち、A Day Without LoveとBuild On Loveの2曲がPhillip Goodhand-Taitの作です。
■ As & Bs Scrap Book / Zoot Money
1970年のNo One but YouがPhillipの作です。
Zoot Moneyは、後に、Roger Daltreyのプロデュースで、Steve Ellisとアルバムを出します。
■ Land's End (1974年) / Jimmy Webb
アメリカのSS&W1974年作
Phillip Goodhand-Taitが、keyboardで参加してます。他の参加ミュージシャンからみて、エルトン・ジョンつながりでしょうか?
■ Far Beyond These Castle Walls...(1975年) / Chris De Burgh
アイルランドの歌手Chris De Burghの1stアルバムですが、Phillip Goodhand-Tait: Harmoniumとのクレジットがあります。
■ Spanish Train (1975年)/Chris De Burgh
こちらは2ndアルバム。さらにドラマチックな曲調です。前作同様、Phillip Goodhand-Tait: Harmoniumとのクレジットがあります。
■ Ride a Rock Horse (1975年) / Roger Daltrey
WhoのボーカルRoger Daltreyの2nd。Phillip Goodhand-Tait作曲のOceans Awayを収録しています。
この曲では、ピアノの演奏でも参加してます。
■ One of the Boys (1977年)/Roger Daltrey
1977年の3rdアルバムです。
Phillip Goodhand-Tait作曲のParadeとLeonの2曲を収録しています。
■ Universal Soldier (1971年)
2代目ジェームズ・ボンド役で有名なGeorge Lazenby主演の映画ですが、音楽をPhillip Goodhand-Taitが担当しています。
レコーディングは、I Think I'll Write a Song期に行われたようですが、サントラ盤は出ていません。ただ、エンディング曲(恐らく「Peace of Mind」)以外の主だった曲は後掲のボックス・セットで聴くことができます。
1. 空港 (00:01:05〜)
2.赤いトラック (00:23:05〜)![]()
冒頭の空港のシーンで、Phillip Goodhand-Tait の1stアルバム「Reheasal」中の曲「One Roard」が流れます。哀感漂う静かなボーカル曲です。
3. 黒いトラック (00:26:20〜)![]()
酒場と輸送場面で、アルバム未収録曲の「Motorways and Parking Bays」が流れます。ボーカルもありますが、ひたすら続くファンキーなリフが印象的です。
※2021年に発売されたPhillip Goodhand-Taitのボックス・セットに収録されています。
4. 引き続き輸送シーン (00:29:20〜)![]()
黒いトラックでの輸送場面で、アルバム未収録曲の「Oh Ryker」が流れます。こちらもファンキーでノリの良いボーカル曲です。
※2021年に発売されたPhillip Goodhand-Taitのボックス・セットに収録されています。
5. カフェで食事 (00:33:40〜)![]()
2ndアルバム「 I Think I'll Write A Song」から同名曲が挿入されています。軽快なタッチの曲で、ちょっとシーンにそぐわないような気もします。
6. 街を歩く (00:39:10〜)![]()
主人公が何か軽食をつまんでいます。2ndアルバムから「Cold Night」がバックに流れます。しみじみとした良い曲です。
7. 再び輸送シーン (00:54:20〜)![]()
車中から衛兵を眺める主人公。車を降りて街を歩いて行きます。前の曲のインスト・バージョンが流れます。
※2021年に発売されたPhillip Goodhand-Taitのボックス・セットに収録されています。
8. コンサート会場 (00:57:50〜)![]()
鳥が舞う場面で画面転換。再び輸送シーンですが港に到着したようです。音楽は再度「One Roard」です。
9. 女と二人で (01:04:50〜)![]()
場面は屋外のコンサート会場。音楽は再度「Motorways and Parking Bays」です。
10. エンディング![]()
女と二人で過ごしています。音楽は2ndアルバムから「Drink in the Sunshine」。物悲しいピアノのイントロから始まる悲劇の終焉を予感させるようなボーカル曲です。
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仲間と揉めた後で銃声が鳴り響きます。エンドロールにPhillip Goodhand-Taitがクレジットされています。
以下は、主演のGeorge Lazenbyのサイトにあったラフ・ストーリーです。
Ryker (Lazenby), a former mercenary, comes out of retirement to take part in the overthrow of an African dictator. He travels to London to meet former war comrade Jesse Jones (Ben Carruthers), and his associates Freddy Bradshaw (Robin Hunter) and Temple Smith (Alan Barnes). After helping fellow mercenaries test and ship weapons to South Africa, Ryker begins to have ethical concerns about his involvement. He eventually distances himself from the others, and rents a flat in London. He falls into hippie culture, and begins dating a girl named Chrissie (Chrissie Townson).
Jesse tracks down Ryker. Explaining that the operation is not producing the profits he expected, he tries to convince Ryker to return. Ryker declines, but develops a plan with Jesse to thwart the operation and take the money for themselves. They succeed and escape with Bradshaw’s car. A weapons dealer named Rawlings (Edward Judd) pursues them.
Jesse discovers that their “take” is somewhat less than the amount of cash they supposedly embezzled. Ryker reveals that his real plan was to sabotage the gun running operation, not to take all the money. Jesse assaults Ryker; Ryker, now a pacifist, refuses to defend himself. Ryker is eventually forced to break Jesse’s ankle to end his assault. As Ryker bundles Jesse into a car to seek medical treatment, Rawlings shoots them down with rifle fire.
■ The 25th Anniversary of The Marquee Club
1983年に25 周年を迎えた老舗ライブハウスMARQUEE CLUBゆかりのバンドのライブの模様を収めたDVDです。
OsibisaからAlexis Korner, Wishbone Ashなど15バンドのライブ映像のほか、Chris Barberらのインタビューも収録している。
総合プロデューサーは、Phillip Goodhand-Taitだ。
■ Green Ted (1999年)/Lawrence Goodhand-Tait, Toni Goffe
彼の設立した会社で90年代に手がけた絵本作品。緑色のテディー・ベアの物語のようです。
文はLawrence Goodhand-Taitで、絵はToni Goffeとあります。
なんと、おまけで人形付きでした。
■ Gone Are The Songs Of Yesterday (2021年)/Phillip Goodhand-Tait
2021年に初期4作品をまとめたボックス・セットが発売になりました。
ボーナス・トラックとして彼が映画Universal Soldier用に作成した3曲などが収録されています。
ブックレットには、Brewがバックを務めた当時のことについても記述が割かれています。