読書が好きになる面白い本の紹介

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推理・ミステリ系

「天使の囀り」 貴志祐介
 北島早苗は、ホスピスで終末期医療に携わる精神科医。恋人で作家の高梨は、病的な死恐怖症だったが、新聞社主催のアマゾン調査隊に参加してからは、人格が異様な変容を見せ、あれほど怖れていた『死』に魅せられたように、自殺してしまう。さらに、調査隊の他のメンバーも、次々と異常な方法で自殺を遂げていることがわかる。
  アマゾンで、いったい何が起きたのか?
  高梨が死の直前に残した「天使の囀りが聞こえる」という言葉は、何を意味するのか?
  前人未到の恐怖が、あなたを襲う。

「二廃人」 江戸川乱歩
 ある寂しい温泉宿に、数日前に知り合ってお互いの身の上話に花を咲かせる二人の中年男性がいました。斉藤という男の話が終わると、相手の井原が奇妙な告白を始めます。それは彼が若い頃に悩まされた夢遊病についての話でした。
  知らぬ間に他人の時計を持ってきてしまったり、真夜中に近所の墓をうろついたり・・・寝ている間に、自分でも全く身に覚えのない行動を取っているというのは、どれほど恐ろしいことでしょう。そしてついに、彼の病は殺人事件にまで発展してしまうのです。
  ―――話し終わって力なく自嘲する井原に、斉藤が発した意外な言葉とは?

「クリムゾンの迷宮」 貴志祐介
 藤木はこの世のものとは思えない異様な光景のなかで目覚めた。視界一面を覆う、深紅色の奇岩の連なり。
  ここはどこだ? 傍らの携帯用ゲーム機が、メッセージを映し出す。
  「火星の迷宮へようこそ。ゲームは開始された」
  死を賭した戦慄のゼロサムゲーム。一方的に送られてくるメッセージ。生き抜くためにどのアイテムを選ぶのか。自らの選択が明日の運命を決める

「青いガーネット」 コナン・ドイル
 クリスマスの朝、配達夫のピーターソンが喧嘩の現場で拾ったという帽子とガチョウをホームズの元に届けてきた。ガチョウはピーターソンのものとなったが、その餌袋の中には、ある貴族の家から盗まれて懸賞金がかかっている「青いガーネット」が入っていた。

「ルパン対ホームズ」 モーリス・ルブラン
 ――消えた宝くじ、老将軍の殺害事件、ぬすまれた青色ダイヤ。複雑にからみあう難解な事件のかぎは、かがやく金髪の美女がにぎっている。ルパンのみごとなトリックを、だれが解きあかすことができるのか?
 イギリスの名探偵シャーロック・ホームズがこの勝負にいどむ。大怪盗と名探偵が火花をちらす、息づまるようなまっこうからの対決!


感動・ファンタジー系

「時生」 東野圭吾
 不治の病を患う息子に最期のときが訪れつつあるとき、宮本拓実は妻に、二十年以上前に出会った少年との想い出を語りはじめる。どうしようもない若者だった拓実は、「トキオ」と名乗る少年と共に、謎を残して消えた恋人・千鶴の行方を追った―。
  過去、現在、未来が交錯するベストセラー作家の集大成作品。

「機関車先生」 伊集院静
 瀬戸内の小島・葉名島の、児童わずか七人の小さな小学校にやって来た、大きな先生。病気が原因で口をきけなくなったこの先生では…、という声もあがる。数々の事件が起こるなかで、子供たちは逆に心の交流を深め、自然の大切さや人間の優しさについて学んでいく。柴田錬三郎賞に輝いた、涙と感動の名作。

「TSUGUMI」 吉本ばなな
 病弱で生意気な美少女つぐみ。彼女と育った海辺の小さな町へ帰省した夏、まだ淡い夜のはじまりに、つぐみと私は、ふるさとの最後のひと夏をともにする少年に出会った―。
  少女から大人へと移りゆく季節の、二度とかえらないきらめきを描く、切なく透明な物語。

「白」 芥川龍之介
 犬の白はある日、仲良しの黒が犬殺しにつかまるところを目撃してしまう。
怖さのあまりその場から逃げ出すと、真っ白だった白の体が、 いつの間にか真っ黒に変わってしまっていた…

「ひとりで宇宙に」 清水義範
 ある宇宙飛行士が宇宙船の中で暇つぶしに、知られざる過去の宇宙船事故の話をしています。それは冥王星の調査のために地球を飛び立った五人の宇宙飛行士たちを襲った悲劇でした。偶然にもただ一人生き残った男アルビン・コンラッドは、健気にも一人で調査を続け、地球からの連絡を待ちます。しかし、帰還予定の二年を過ぎても地球からの迎えは来ません。無限に広がる宇宙の闇の中で、たった一人という想像を絶する孤独と戦いながら、コンラッドは同じ生活を何年も過ごします。果たしてコンラッドはこの後どうなってしまうのでしょう?

「陽だまりの詩」 乙一
 謎の病原菌によって、人類がほとんど絶滅してしまった世界で、何とか生き延びた一人の老人。しかし、やがてその老人も自分の死が近づいていることを悟り、残りの力を振り絞って女性の姿をした精巧なロボットを造りました。残りの人生を共に生き、死んだ後はお墓に埋葬してもらうためです。
  ロボットゆえ「死」という概念を機械的にしか理解できない彼女に、老人は世の中のことをゆっくりと教えていきます。最初は感情も乏しいロボットでしたが、美しい花に触れたり、庭でウサギを追いかけたり、老人との生活で様々な経験をするうちに、次第に自分を取り巻く世界への愛情を覚えていくのです。
  そしてついに「死」に対する彼女なりの答えを見つけた時―――いずれ訪れる老人との別れに、彼女はこれまで感じていなかった深い悲しみを覚えるようになっていました。「私を造る時に、どうして心を入れたのですか?心さえなければ、こんなに悲しまずにすむのに・・・」老人に対する悲しみと恨みで複雑に揺れる彼女でしたが、やがてある驚きの事実に気付くことになるのです・・・


コメディ系

「全国まずいものマップ」 清水義範
 旅先でふと立ち寄った飲食店で出会った、この世のものとは思えない程のまずい料理の数々、その恐ろしいまでのゲテモノぶりを、詳細な描写とユーモアに富んだ比喩を駆使して伝える爆笑短編です。
  こんなに酷評ばかりして、店の人から苦情などが来ないのかと心配になりますが、最後の方まで読めばその心配もなくなることでしょう。なぜなら、読むにつれてどんどん内容は過激に、店の名前もヘンテコになり、フィクションだと気付かれるのもお構いなく爆走するからです。
  こんなユーモア、あなたは好きですか?

「ブンとフン」 井上ひさし
 「ブンとは何者か。ブンとは時間をこえ、空間をこえ、神出鬼没、やること奇抜、なすこと抜群、なにひとつ不可能はなく…」
  フン先生が書いた小説の主人公、四次元の大泥棒ブンが小説から飛び出した!たちまち全世界に、奇怪なしかしどこかユーモラスな事件が…。
  あらゆる権威や常識に挑戦する奔放な空想奇想が生む痛烈な諷刺と哄笑の渦。現代戯作の旗手、井上ひさしの処女作。

「イッヒッヒ作戦」 小松左京
 人口わずか二十万人、ジャングルの真ん中にひっそりと存在するボロボル共和国に、ある日突然、隣のアリアリア連邦が戦争を仕掛けてきます。人口は十五倍、領土も十倍の上、訓練された軍隊と近代的な武器を豊富に備えた相手に対して、ボロボル共和国は槍と弓矢を持った素人集団しかいません。
  一体どうしたらこの危機を脱せるか・・・酋長から相談された「私」は、苦悩の末、奇想天外な作戦に打って出ます。
  未開の地の弱点を逆手に取った、その名も「イッヒッヒ作戦」とは、果たしてどんな作戦なのか?そして、ボロボル共和国の運命はいかに?

「国語入試問題必勝法」 清水義範
 ピントが外れている文章こそ正解! 問題を読まないでも答はわかる!? 国語が苦手な受験生に家庭教師が伝授する解答術は意表を突く秘技。国語教育と受験技術に対する鋭い諷刺を優しい心で包み、知的な爆笑を引き起こすアイデアにあふれたとてつもない小説集。

「モッキンポッド師の後始末」 井上ひさし
 食うために突飛なアイディアをひねり出しては珍バイトを始めるが、必ず一騒動起すカトリック学生寮の“不良”学生3人組。いつもその尻ぬぐいをさせられ、苦りきる指導神父モッキンポット師
  ──ドジで間抜けな人間に愛着する著者が、お人好し神父と悪ヂエ学生の行状を軽快に描く笑いとユーモア溢れる快作。

「紙か髪か」 小松左京
 ある朝、突然起こった不可思議な異変、それは世の中から全ての「紙」が消え失せてしまうというものでした。電車に乗りたくても切符がない、トイレに入っても紙がない。紙幣が消え、事件を知らせる新聞もなく、重要なことをメモすることも困難になり、世界は大混乱になります。人間の生活がいかに「紙」に頼っていたのか、人々は思い知らされるのです。
 この大事件を引き起こした原因は一体何なのでしょうか?そして世界はこの後どうなってしまうのでしょうか?

「名探偵の掟」 東野圭吾
 完全密室、時刻表トリック、バラバラ死体に童謡殺人。フーダニットからハウダニットまで、12の難事件に挑む名探偵・天下一大五郎。すべてのトリックを鮮やかに解き明かした名探偵が辿り着いた、恐るべき「ミステリ界の謎」とは?
  本格推理の様々な“お約束”を破った、業界騒然・話題満載の痛快傑作ミステリ。

「カチカチ山」 太宰治
 昔話「カチカチ山」の狸は悪者とされているが、お婆さんに危害を加えたのは正当防衛ではなかったか?お婆さんの代わりに狸を懲らしめた兎は正義とされているが、本当にそうなのか?
  ・・・狸を醜い中年男性、兎を可憐な少女に例えて、あの「カチカチ山」を新たな視点で描き直します。軽快な文調で、男の愚鈍さ、乙女の清潔さと残酷さを巧みに表現した好短編です。


エッセイ・自伝

「浅草キッド」 北野武
 ある真夏の昼下がり、ランニングにショートパンツ、バーチサンダル姿のひとりの青年が、浅草六区の街におりたった。それがオイラだった。
  ―昭和47年、大学を中退したたけしは、浅草フランス座に飛び込んで芸人修業を開始した。ダンディな深見師匠、気のいい踊り子たち、乞食のきよし等愉快な仲間に揉まれながら、自分を発見していくさまを綴る青春自伝エッセイ。

「哀愁の町に霧が降るのだ」 椎名誠
 脚本学校に通い、小さな雑誌社でアルバイトをしている椎名誠、大学生の沢野ひとし、弁護士をめざす木村晋介、唯一の給料取りイサオ。東京のはずれ、江戸川区小岩の中川放水路近くにあるアパート〈克美荘〉の、昼でも陽のささない汚い六畳の部屋で、四人の男たちの共同生活ははじまった……。
  椎名誠とその仲間たちの、悲しくもバカバカしく、けれどひたむきな青春の姿を描いた長編。


時代物

「宮本武蔵」 吉川英治
 野に伏す獣の野性をもって孤剣を磨いた武蔵が、剣の精進、魂の求道を通して、鏡のように澄明な境地へと悟達してゆく道程を描く、畢生の代表作。
  ―若い功名心に燃えて関ケ原の合戦にのぞんだ武蔵と又八は、敗軍の兵として落ちのびる途中、お甲・朱実母子の世話になる。それから1年、又八の母お杉と許嫁のお通が、二人の安否を気づかっている郷里の作州宮本村へ、武蔵は一人で帰ってきた。

 

純文学

「お目出たき人」  武者小路実篤
 自分は女に、餓えている。この餓えを自分は、ある美しい娘が十二分に癒してくれるものと、信じて疑わない。実はいまだに口をきいたことすらなく、この一年近くは姿を目にしてもいない、いや、だからこそますます理想の女に近づいてゆく、あの娘が……。
  あまりに熱烈で一方的な片恋。その当然すぎる破局までを、豊かな「失恋能力」の持ち主・武者小路実篤が、底ぬけの率直さで描く。


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