- HIRO HIRO CLUB -


オオクワガタ :
みんな少年のころ、山に毎日のようにクワガタを採りにいったことをおぼえてるだろ? 男ならだれでも一度は体験したことがあると思う。 あれほどクワキチだった少年は、小学校高学年のころからだんだんとクワガタのことなど、どうでもよくなり、タバコや髪の毛や自分の息子のほうに興味を示しだしたのだ。 あれから20年たった今再び、クワキチの血がある事をきっかけに騒ぎ出したのだ!
            -2000/07-
あれは、ある夏の暑い日の事だった。 深坂の入り口から農免道路の維持工事をやっていた俺は、暑さのあまり仕事に嫌気がさしていた。 500mくらいの片側交互通行の規制をかけてた俺たちはみんなヘトヘトになり、座り込んで重機の近くにいたのだが、「さぁ!」と腰を上げたそのときのことであった。 エンジンをかけた重機のアームがすこし木の枝をこすった・・・。っと思ったら、アスファルトの上にボトボトとクワガタが落ちてきた!ミヤマ3匹、スイギュウ4匹!みんなが取り合いをしている。 自分も入っていた。(爆! それから、なぜかクワが気になった俺は帰りに昆虫飼育セットと虫かごをトミヤマで買い、持って帰ってしまったのだ。 「虫かごを買ったのは正解!明日もだいぶん採れるかな?(笑」 そんな事を思いながら翌朝、現場に行くと、み~んな虫かご下げとった。(怒! それから毎日クワの奪いあい!うちの会社のおいさんは、毎朝4時くらいから山を一回りしてから現場に出勤するくらいの熱の入れよう。(笑! なにが俺たちをこうさせてしまったのか・・・。 その年結局、200匹ちかく採集して子供たちにくばったりした。 夏の終わりの近づいたころ、ヒラタクワガタのケースに入れていた産卵木から初令虫が20匹くらい割り出せたことで自信が付き、オオクワガタのブリーディングにだんだん興味が出てきた。 子供のころ図鑑でしか見たことがなかったオオクワ・・・。 その巨大個体を目の前にした俺の脳裏になにか物事を達成した時のような感激と満足感が走った。 「二万八千円で~す!」とレジのねえさんの大きな声がした。 気が付くと、オオクワ♂の箱を持ちペットショップのレジに立っていたのだ。(笑! それから・・・また1匹・・・また1匹・・・菌糸瓶・・・温室・・・ゼリー・・・。なんぼでも金がいら~や!(悲・・・。


→は2001年に誕生した♂の個体。 76mmあったので、ちょっと感動した。 やはり、羽化の瞬間ほど神秘的なものはない。 本当は蛹室を壊してはいけないのだが、底面には気を配り、撮影のため失礼した。 最初は赤茶色の個体も2~3週間かけて次第に黒くなる。 羽化してから、1ヶ月は餌を食べない。 やはり、ブリードの醍醐味は、幼虫をいかに大きく育てるかに限る。 中でも最大限に気を配らないといけないのが温度管理だろう。 我が家では、幼虫達は1年に2回、大引越しをしていた。 10月下旬から倉庫の中の温室で20℃にセットして冬眠をさせないで餌を与える。 3月上旬から家の中に大移動して7月上旬からは家の床下に入れる。 そこは夏でも風通しが良く涼しい。



3月下旬からは、成虫も1ペアずつケース(大)に入れておく。 兄妹を入れ続けると血統が濃くなりすぎて奇形が出来ると言うが我が家では確認されていない。 当然ながら、巨大な個体どうしをかけて行く。1週間くらいで産卵木を水に2~3時間ひたして、僕の場合1ケース(20×30cm)に4本入れておく。 そして、交尾が確認できた時点で、♂はケースから出しておく。 なぜなら、産卵中の♀は たんぱく質が不足して、♂を殺して体液を吸うからだ。その為、高たん白のゼリーもこの時期必要不可欠です。
そして2ヶ月が過ぎたころ産卵木を取り出し、木を慎重に割っていくと、上記のように5mm程度の幼虫が確認できる。 この時に仕事でよく使うフィルムケースにマットを詰めて1匹ずつ別にしておく。そして全部の産卵木を割り終えてから幼虫の数を数えて、ブリーダーズ・ファーム株式会社( 旧 山口きのこセンター)に電話して菌糸瓶を数分注文する。そして1匹1匹丁重に瓶に入れていく。 真夏ころには丸々した20gオーバーの幼虫になる。 僕はこのタイミングで産卵させる。真夏の交尾だと幼虫を取り出すのが秋口になってしまい、幼虫が太る暇がないのだ。 翌年3~4月には右記のように蛹室をつくり羽化してくれる。 菌糸瓶は1匹で3本くらいは交換が必要だが、第1回目の瓶を低価格のカップにしておくと、2ヶ月くらいで交換時期がくるため、♂と♀の確認ができる。 その時期、15g以上になるとまず♂確定でしょう。 その他、背中の下のほうの産卵管の有無で判断も出来るらしいが、僕は重さのほうが確実性があった。 そこで♀には850ccの瓶、♂には1100ccの瓶を注文する。 コスト削減のためです。 瓶のサイドに♂♀と重さを表記しておく。 次の目安になりやすい。 又、夏場はなるべくはちみつ瓶にした方が放熱性のため良いだろうと思う。 ポリ瓶は熱がこもるから・・。

しかし、友達や知人の子供たちに相当 熱く語りながら1ペアずつ譲ってきたが、子供たちからの人気者には間違いなかった。 オオクワの力をかりてネ・・。 時には噂を聞きつけやってきた、友達の友達の友達たる者にも譲ったがえらく喜んでもらい、悪い気はしなかった。 子供たちの姿はまるで僕らの子供のころの姿とダブって子供の心がよく読めた。 とにかく、ブリードしては♂75mm以下、♀48mm以下は皆、世間様に差し上げました。 この頃ではマット、菌糸瓶、ゼリーなどの飼育用品の技術も上がって簡単にブリード出来るようになりました。 皆も挑戦してみ!!楽しいぞ。








Copyright© hirohiro-club.
1999-2006

All rights reserved