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- IBANEZ  TS10 -
アイバニーズのチューブスクリーマー 「TS10」。1986年くらいの生産品でオリジナル物。日本製と台湾製がある。TSと言えば、TS 808→TS-9→TS10→TS 5→TS 9-1stRei→TS 9-2ndRei という歴史はあるが、私は、このTS10を好んで使用している。レイボーンはTS-9を使用していたが、途中からTS10に変更。ゲイリーは今でもTS10が足元に置かれている。サンタナも近年スクリーマを使うようになったが、TS-9のリィシュー物を使っているようだ。あと、エリック・ジョンソン、スティーブ・バイなども使用。ブーストした時の中域ゾーンは涙物で、なんと表していいものか・・・。Voを絞ってクリーンな音でも、ベロシティーを与えてやれば、「くぉ~」と言ってくれる。表現豊かな音となる。焼き鳥で例えるなら、うまい肉ではなく秘伝のタレと言うとこだろうか。今、「このPEDALなしではギターは弾けない」って言うくらい、体の一部となっている。
IBANEZ 製の「TUBE-SCREAMER」だが、近年その素晴らしさが大衆に認知されてきた。ブルースギター=スクリーマとも言われている。復刻モデルはTS-9・808が出ている。オリジナルMAXON製のOD-9と外見も中身も ほぼ同じものだが、IBANEZ 製のTS-9の方が中古市場では遥かに高値で取引きされている。TS-9 オリジナル(黒ラベル)・TS-808が希少だが、TS10は まだ比較的 入手可能。 この機種は復刻版が出てないため、オリジナル確定となる。

なぜココまで人気があるのか・・。ケツの青いギタリストには全然理解不能だろう。実際、俺も青かった頃、何度もこのペダルを試しているが、「何でこんなに歪まんの~?ゼニにならんエフェクターじゃ!誰が買うん、こんなの!」って本気で思っていた。静かな音楽をする人専用みたいなイメージがあった。でも、TSを足元に置いている有名ギタリストのジャンルは幅広く、このPEDALの凄さを改めて感じる。若い頃はギターのボリュームノブなど触りもしないでPEDAL切り替えやヴォリュームペダルで音色を調整していた。「オレのギター聴け~~ぇ!!」って感じで弾いていたのダ。・・が、オヤジになると 余計な音を出さないようになる。上品になるって いうのかなぁ・・・

楽器は何でもそうだが、ソロを取る・・。って考えた時、表現豊かにテクニカルに耳ざわりでないよう ハートに届く、魂の乗った音色で奏でたい物である。気持ちの良いMID-BOOST、そして あの抜け、その音を奏でるのに 私にとって絶対不可欠なPEDAL・・。それが、「TUBE-SCREAMER」なのであります。

IBANEZ製  TUBE SCREAMER (左から年代順)
TS 808
オリジナル
TS-9
オリジナル
ST-9
オリジナル
TS 10
オリジナル
STL
オリジナル
TS 5
オリジナル
TS-9
1stリィシュー
TS 9DX
TS 808
リィシュー
TS-9
2ndリィシュー


<セッティング>
DRIVE=8時
TONE =1時
LEVEL=3時


この感じが俺的にベター。ブースターセッティングで、DRIVEは ほとんど上げていない。LEVELが8。マーシャル系の歪みの前列にセット。
MAXON製
MAXONからもスクリーマは発表されているが、スーパー・チューブスクリーマだ。さらに、MID・BOOST機能が付いたタイプのもの。入手困難、ネットで2万前後で入手できる。
ST-9 ST 01
近年のリィシュー物と70~80年代のオリジナル物ではサウンドが若干異なっている。回路自体の大きな変更は無いみたいだが、皆がオリジナル物を好む理由として 経年による抵抗やハンダのエージングの他、決定的なのがオペアンプ「JRC4558D」(艶アリ)の純正搭載である。近年物には「TA75558P」が使われており、80年代の希少な「JRC4558D」(艶アリ)を、ネットで仕入れて自分でモディファイするユーザも多いようだ。
この「JRC4558D」(艶アリ)が純正搭載されている機種は 808・9・10の大半でBOSS製でもOD-1やPH-1など当時を代表するエフェクターに搭載されている。
台湾製のTS10は「MC4558」が搭載されていたので、「JRC4558D」(艶アリ)に、自分でMODした。

JRC 4558 D (艶アリ) MC 4558 JRC 4558 D (艶ナシ) JRC 4558 DA (艶アリ) TA75558P
上記のJRC 4558 D (艶アリ)は ビンテージパーツのため、マニアの需要が多く入手が比較的困難です。表面に艶があり、シリアルは4桁。音の抜けが良く 、一見 パワー不足かと思いますが、品のある透き通ったサウンドです。
台湾製のTS10には MC4558が搭載されています。日本製と台湾製で音の差を感じない。貴重なオペアンプ。
JRC 4558 D (艶ナシ)は正式名ではありませんが、こちらは、一応 現行品です。特徴は表面が艶消し、シリアル#が4桁+アルファベットで、音は パワフル! 同じ4558とは思えません。
艶アリのDAもシリアル1000番代ですのでかなり古い物です。現在所有のOD-1には、JRC 4558 DD (艶アリ)が搭載されてまして、私の知るところ、DD・DA・DV・DX・DY などが存在するようです。
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今まで収集した、プライベートストックのビンテージ オペアンプ。3000番代はネットで仕入れたが、4000番代は地元のパーツ屋で、奇跡的に入手した デッドストック品。0番代の物はビンテージエフェクターから取り外した物。








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