**********「被処分者の会」結成宣言(2004.4.17)*******

憲法・教育基本法を守り、東京の教育破壊を許さないために
 『「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会』結成にあたって
 卒業式の不起立者等に対する前代未聞の大量処分は、あらためて「10.23通達」の危
険な本質を浮き彫りにしました。6年前の「あり方検」以来の学校現場に対する権力的な管
理強化、昨年7月の七生養護学校への教育内容に対する不当な介入と弾圧、そして、都教委
が「最後の仕上げ」と明言する今回の「目の丸・君が代」攻撃‥‥‥。「処分」の脅しを加
えながら、憲法・教育基本法を踏みにじり、学校現場を丸ごと強権支配の下に置こうとする
都教委の暴挙を、私たちは断じて許すことはできません。
  「10.23通達」直後の周年行事に対する不当な介入が続く中で、昨年12月に始まっ
た「国歌斉唱義務不存在確認」を求める予防訴訟の取り組みは、その反撃の貴重な第一歩と
なるものでした。予防訴訟は、1月末228名の原告団による第一次訴訟、現在700名の
会員へと運動の急速な広がりをみせ、社会的にも大きな注目を集めています。事は、単に私
たちの処遇にかかわる間題にとどまらず、東京の教育のあり方、さらには目本の民主主義の
根幹にかかわる一大事であるという認識が拡がっているのは当然のことです。
 周年行事での10名に続き、卒業式での不起立者等1 9 6名の大量処分は、入学式を目前
に控え、はじめに「処分」ありきの見せしめ的処分であることは明白です。しかも、「事情
聴取」時の弁護士立会を拒否し本人の弁明の機会をも奪っての「処分」強行、たった1回の
 「不起立」で再雇用職員に対する「採用取り消し」、さらに生徒の不起立を理由にした関係
教職員の「処分」まで当然視し、その上警察権力まで動員した「歌詞」等、もはや都教委が
教育行政の本来の役割をかなぐり捨て、教育基本法が厳しく禁じている「不当な支配」を学
校現場にあからさまに発動していることは重大な問題です。 4月5目、この暴挙に対して間
髪を置かずに行われた75名の披処分者による人事委員会審査請求の中立は、不当処分の撤
回を求めると同時に、都教委による憲法・教育基本法蹂躙を許さない私たちの決意を示すも
のです。
 今また、都教委は入学式での不起立者等に対して、あらたな大量処分を強行しようとして
います。東京の教育の「非常事態」とも言うべき事態です。私たちは予防訴訟の取り組み、
憲法・教育基本法蹂躙を許さない内外の取り組みとしっかり連帯し、不当処分撤回を求めて、
木目『「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会』を結成しました。
 今後、さまざまな立場から取り組まれるであろう校処分者の人事委員会審査請求の申立と
もしっかり手を携え、取り組みの輪を大きく拡げながら、最後まで闘い抜く決意を個々に表
明します。
 何よりも、東京の教育の未来のために。
                               2 0 0 4. 4. 17
       「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会